「第45回朝日アマ囲碁十傑戦県大会」関連記事
●1〜4回戦の結果
「8強が出そろう、9才木部さん1勝」
第45回朝日アマ囲碁十傑戦県大会(朝日新聞社主催、日本棋院県支部連合会後援)が
15日、前橋市文京町2丁目の県生涯学習センターで開かれた。
16歳以下の若者8人を含む75人が参加し、1〜4回戦の結果、8強が出そろった。22日には
全国大会に出場する代表の座をかけて8強が対決するほか、4回戦の敗者が9、10位をかけ
て争い、十傑が決まる。
今大会は2人の小学4年生が史上最年少で出場し、注目を集めた。太田市立沢野小4年の
木部夏生さん(9)は組み合わせ上、2回戦が初戦。6段格で常連の好川博さん(65)=藤岡市
=と対戦した。序盤は好川さんの攻めに苦しめられたが、後半の勝負どころで何手も先を読み
逆転。見事、初勝利を飾った。
続く3回戦では、昨年の十傑で今回は第8シードの野山弘志さん(64)=前檎市=に盤面では
1目勝ったが、先手のコミの負担があり惜敗。「自分なりによく頑張ったと思う。でも負けは悔しい」
と唇をかみ締めていた。
藤岡市立藤岡第二小4年の本木克弥君(9)は、本大会で優勝経験を持つ実力者、長谷川義則
さん(55)=高崎市=に完敗。
「相手が強すぎて、自分の碁が全然打でなかった。勝てるまで挑戦したい」と、悔し涙を流した。
●朝日アマ囲碁十傑戦に挑戦
「小4・2人、目指すはプロ」
15日に前橋市で開幕する「第45回朝日アマ囲碁十傑戦県大会」(朝日新聞社主催、日本棋院
県支部連合会後援)に、プロ棋士を目指す小学4年の2人が史上最年少で出場する。囲碁歴50年
のベテランら、並み居る強豪に挑むが、「何とか1勝したい」と意気盛んだ。
藤岡市立藤岡第二小の本木克弥君(9)と、太田市立沢野小の木部夏生さん(9)。いずれも小学
1年のときにアニメ「ヒカルの碁」をきっかけに興味を持ち、プロ棋士にあこがれるようになった。
◇ ◇
「実戦重視型」本木克弥君小・中学生県予選で準優勝
本木君は、対局相手に鍛えてもらう「実戦重視型」。ピアノに書道、スイミングと習い事で大忙し
の合間を縫い、1日に1時間程度を確保する。
もっぱら囲碁6段の祖父にぶつかりげいこを頼むことが多いが、インターネット上で有段者の対局
相手を探すこともある。
小学3年の4月には「文部科学大臣杯小・中学生囲碁個人戦県予選」で準優勝するなど、天性
の才能を発揮。同年代では相手にならず、今では近くの囲碁数室で大人と碁盤を囲む。最近では
わずか1年の間に、アマ囲碁1級から4段を取得するまでになった。
◇ ◇
「こつこつ型」木部夏生さん県女流大会優勝、全国へ
一方の木部さんは「こつこつ自習型」。囲碁を打でる家族がいないので、学校から帰るとひたすら
棋譜並べや詰め碁に取り組む。夕食時も囲碁番組にチャンネルを合わせ研究。
宿題と風呂以外は囲碁に費やし、平均すると1日に7時間近くになる。週末には東京まで対局に出
かけ、プロらを相手に腕を試す。
今年2月に前橋市で開かれた「県女流囲碁大会」では、上級者の大人を打ち破り見事優勝。県の
代表として全国大会に史上最年少で出場し、注目を浴びた。県内の囲碁愛好家で木部さんを知らな
い人はいない。
◇ ◇
普段お互いライバルl同士士だが、今回はともに大人に挑戦する立場。2人に囲碁の手ほどきをした
伊勢崎市若葉町の加悦正昭さん(73)は「いずれ必ずプロで活躍できる逸材で、将来が楽しみ。
十傑戦を若さで盛り上げてほしい」と期待している。
昨年の十傑戦県予選を制し、全国大会で8位に入賞した太田市の石井成幸さん(66)は「今年は若
い芽が出てきて新鮮な大会になるが、まだまだ子どもに負けるわけにはいきません」。
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大会は15、22両日、前橋市文京町2丁目の県生涯学習センターで開催される。約80人が参加、優
勝者は7月の全国大会に県代表として出場する。
(朝日新聞より抜粋)