●○● 天声人碁 ●○●


2002年5月


◎2002/05/30 「ワールドカップ開幕」

いよいよサッカーワールドカップの開幕ですね。
開催地を決める時点では「日韓共催」ということで、賛否両論
ありました。
でも共催のいい面を生かして、この世紀のイベントが成功裡に
おわることを願っています。

一方、囲碁の国際戦では韓国が独走状態ですね。
韓国優位の要因としては国民の囲碁にたいする関心度の高低では
ないかと思います。

日本でも「ヒカルの碁」効果で以前より関心は高まっていますが・・・


◎2002/05/25 「投了のタイミング」

プロの対局では「投げ場を求めて・・・」なんていうのを時々聞きます。
専門家としては「潔さ」も必要なのでしょうか。

一方、私たち一般のアマチュアの場合はどうでしょうか。
明らかに負けているのに、なかなか投げない人っていますよね。
そこで不快に思って打っているとミスがでます。その結果、逆転負けと
いう情けないケースも何度かありました。

私自身も敗勢の場合、どこかに逆転のスジがあるのではと粘ることもあり
ます。でも相手が「不快に感じているだろう」と思ったら、投了するよう心掛
けています。

何事も相手の立場になって考えることが必要ですね。


◎2002/05/21 「長考派と速決派」

どうも長考派は苦手ですね。私の場合、標準より少し速めかなという感
じですが。

長考もやむなしという局面であれば納得できるのだけれど、一手一手考
えられるとついイラついて、思考回路が乱れ自滅の道に進んでしまうの
です。

でも考えるのが楽しいと思う人もいるわけで、その辺りの兼ね合いがム
ズですよね。

逆にポンポンと速射砲のように速い人にもペースが乱されます。ただ、
こういう人は自分の着手パターンをある程度決めていて、以外と致命的
なミスは少ないんですよね。それを甘くみていい調子で打っていくと相手
の術中にはまるのです。

しかし、ペースを乱されるというのは自分の精神状態が不安定という側
面もあるわけで、「平静な気持で対局する」ことが大切ですね


◎2002/05/16 「囲碁に関わる女性と男性の違い」

先日のNHKのTV放送で小林泉美女流本因坊が加藤充志八段を破り
ました。女流プロの実力もかなり上がってきましたね。

ところで一般の囲碁愛好者での男女の違いは何でしょう。
女性の囲碁大会は、総体的に明るいですね。勝っても負けてもあまり
勝負にこだわらず、対局すること自体が楽しいという感じです。
また、対局の合間には世間話に花が咲き、そこに仲間が集まったとい
うだけで楽しいという雰囲気です。

一方、男性中心の大会の雰囲気は緊張感でピリピリしており、会話も
あまりありません。
勝負に対する思いも強く負けたときはかなり落ち込み、敗因をあれこ
れ考えます。(私もそうですが・・・)

どちらがいいという問題ではありませんが、アマとしては楽しむこと
が一番ですよね。


◎2002/05/11 「国際戦における日本棋士の不振」

最近の国際戦では韓国が上位を独占している様相です。
韓国が優位になったのはこの十年くらいでしょうか。
たくさんの子供達が囲碁教室に通っているようで、当分韓国優位の
勢力地図は変わらないと思われます。

何が違うのでしょうか。勉強量の差という人もいます。
韓国の方が勝負に貪欲で闘争心が激しいように思います。

それに較べると日本のプロ棋士の方が和気あいあいで、ゆったりと
しているようです。

日本では囲碁を芸事としてとらえ「○○一門」とかの縦社会で
技量を競ってきたように思います。

一方、韓国では囲碁をスポーツ感覚でとらえ「集団訓練」の形で
力をつけてきたのでしょう。


◎2002/05/09 「碁を始めたきっかけ」

私が囲碁を覚えたのは小学生の時だと思います。父親が家で近所の人達と
対局しているのを見て、自然にルールを覚え、兄と碁らしきもので遊んだ
記憶があります。

その頃、子供達が碁盤で遊ぶのは「5目並べ(連珠)」が中心で本来の囲碁
(本碁と呼んでいた)をする子供は少なく、遠ざかってしまいました。

その後社会人になって間もない頃、先輩のN氏と1〜2年間は結構打って
5級程度の実力になったと思いますが、興味の対象が別方面に移り途切れ
てしまいました。

再開したのは20代後半でその後、囲碁には結構な時間とお金を費やして
きました。投資効率は低調でしたが、「碁友」という財産は残ったように
思っています。


◎2002/05/07 「黒番、白番どっちが有利?」

先日の十段戦5番勝負(王立誠十段 対 武宮正樹九段)は
王十段が3−2で辛くも防衛を果たしました。
この勝負、すべて白を持った方が勝つという珍しい結果でした。

「黒番、白番どっちが有利?」
私は絶対黒番の方がいいですね。多分勝率では6:4くらいで黒の勝率が
いいと思います。

白番の場合、どうしても後れているようで心理的に焦ってしまいます。
そこで早く優勢に持っていこうと腰の伸びた着手を選び、自滅していく
パターンが多いようです。

もっとゆったりと構え、終盤で追いつくという気持で打てばいいんですがね。
なかなか我慢ができないんですよね。これが・・・・


◎2002/05/04 「発想を変える淡路語録」

囲碁上達のため色々な雑誌や書籍を購入しています。
ただ、投資効率が極めて低く、出版社を喜ばせているのは問題ですが・・・

今読んでいるのは淡路修三九段の「発想を変える淡路語録」です。
アマやプロの実戦譜を題材にポイントを解説する内容です。

その中の一例
★「碁は理論で動く、その日の気分は禁物」

ウーン、そうなんですよね。日によって強気になったり弱気になったり。
でも、これってプロでもありますよね。ただその振幅の差が少ないのでしょうけれど・・・

その意味では、対局時の精神状態を安定させるのが第一ですね。


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