●○● 天声人碁 ●○●


2002年9月


◎2002/09/24 「初手の着手について」


ネットで対局していると相手が先番で、初手を右上隅以外に着手する
方がいます。

ルールではどこに置いても違反というわけではないのですが、一瞬イヤ
な気持ちになります。

初手を右上隅に着手するのはマナーなのか慣習なのかハッキリしませ
んが、相手がいぶかるような手はどうかと思います。

2、3年前依田名人がタイトル戦で第一手を右下に打ったことがありました。
一流の棋士ですからとやかくいう筋合いではありませんが、番外作戦の
ような気がして違和感を感じます。

プロはともかく我々アマは楽しむことが第一ですので、相手が気持よく打
てるよう心掛けるべきだと思います。


◎2002/09/20 「時間攻め」

以前、大学の公式戦で優勢な形勢の選手が終盤、時間攻めで敗れその是非
が問題になったことがありました。

この場合秒読みはなく、持ち時間が切れると即負けというルールのようでした。

この時の論点は形勢が明らかなのに意味のない手を連発し、時間切れを狙うの
は卑怯ではないかということでした。

個人的には持ち時間も戦略の一要素だと考えれば、時間攻めもありかなと思い
ます。対局者は時間攻めを想定して、時間を配分すべきでしょう。

自分自身の対局で振り返ってみますと、優勢な碁を持ち時間の影響で負けた
ケースはほとんどないと思います。
(見損じやポカで負けるのはいつものことですが・・・)

逆に劣勢な碁を相手が時間切れや秒読みで焦って間違え、勝星を拾ったことは
何度かあります。

しかし、明らかに劣勢な碁なのに秒読みを続け粘っている人もいますよね。
どうかと思いますが・・・・


◎2002/09/14 「情報量と実力」

日本主催の世界タイトル戦「トヨタ&デンソー杯囲碁世界王座戦」
が今年から新しく増えました。(今までは富士通杯世界選手権のみ)

決勝に残ったのは韓国の李昌鎬(イ・チャンホ)九段と中国の常昊九段
となりました。
日本勢ではベスト8に王銘エン九段と王立誠九段が進みましたが準々決勝
であえなく敗退となりました。

この大会で注目となったのはアルゼンチンのフェルナンド・アギラール氏。
中南米大会で優勝し本戦に出場(32名)、1回戦で日本の長谷川直九段、
2回戦で日本の楊嘉源九段に勝ちベスト8に進出、準々決勝では世界最強と
いわれている韓国の李昌鎬(イ・チャンホ)九段に惜しくも敗れました。

中南米のアマチュア選手がここまで戦うとは誰もが予想しなかったと思います。
周囲に教えてくれるプロはいないでしょうし、囲碁関連の情報も少ない。
インターネットの力は大きいと思いますが、誰しもここまで実力をつけているとは
思わなかったでしょう。

私達の周囲でも囲碁情報は格段と増えています。しかし情報量と実力は比例
しないようですね。


◎2002/09/09 「囲碁にかける費用」

私の場合囲碁にかける費用は、月当たり1万円ほどになると思います。

だいたいの内訳は以下のようです。

■インターネット及びネット対局・・・・・・・・40%
■囲碁書籍購入(月刊誌、単行本等)・・・40%
■囲碁大会参加費、碁会所入場料・・・・・20%


平均的な囲碁愛好者と比較すると高い方だと思います。
でも本人はあまり高いという意識はありません。

高い安いは支出した金額に見合う価値があるかないかです。
そういう観点で考えると、それほどの出費ではないと思っています。
(カミさんから見たら、何で??と怒っているでしょうが・・)

その分、他の余暇・レジャーには目をつぶっています。


◎2002/09/02 「対局時の精神状態」

負ける時の要因として、その時の精神状態が挙げられます。

例えば、仕事や家庭で気がかりなことがある時、或いは連敗続きで追い
込まれている時等はどうしても勝負を急ぎ、自滅するケースが多いように
思います。

こんな時は対局を避けて気分転換した方が懸命でしょう。
それでも対局したい(せざるを得ない)時はどういう心構えが必要でしょうか。

基本的には勝負にこだわらず、楽しむ姿勢が大切かと思います。

所詮、実力以上の結果を望んでも仕方のないことですから、勝負を急がず
相手の着手を認め五分五分の分かれで良しとして、自分なりに最善手を
打ち進めれば実力通りの結果が出ると思います。

それでもダメだったら・・・それは実力が??ですね。
修行が足りないということでしょうか。

 ⇒ 「これって自分に対する『戒め、教訓』のような気がしてきました・・・」


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