●○● 天声人碁 ●○●


2003年5月

◎2003/05/29 「将棋名人戦、羽生4連勝で復位」


第61期名人戦七番勝負の第4局は5月21日未明、羽生善治王将
(32)が森内俊之名人(32)を破り、4連勝で7期ぶり通算4期目の
名人位に復位した。       
                          (毎日新聞より抜粋)
 

       ◇  ◇  ◇  ◇

「囲碁」は本因坊戦7番勝負の熱戦が行われていますが、「将棋」の
方は名人戦7番勝負で羽生が4連勝で名人位を奪取しました。

羽生名人強いですね。現在、竜王・王座・王将と合わせて「四冠」、
もう十年近く将棋最強のスーパースターとして君臨しています。

棋戦主催の毎日新聞は「囲碁/本因坊戦」と「将棋/名人戦」が重なり、
「囲碁・将棋」欄は大忙しですね。

「将棋/名人戦」昨年は森内が丸山忠久棋王に4−0で名人位を獲得
したのですが今期も4−0、主催者や将棋ファンとしては7番勝負をも
う少し戦ってほしいという気持ちもあるでしょうね。

対戦者の技量の差はほんのわずだと思われますが、一方的な勝負
に傾くのはメンタルな面等、技量を超えた色々な力が影響しているの
でしょうか。


◎2003/05/21 「本因坊戦第1局、加藤先勝」 

5/14から韓国・済州島で行われた第58期本因坊決定戦七番勝負の
第1局は加藤剱正本因坊(56)が挑戦者の張栩八段(23)に先番中
押し勝ちを収めた。第2局は26、27日、北九州市小倉北区で行われる。

ピンクスポドホテルの対局室は、韓室ロイヤルの形式で、オンドルに
なっている。通常は黄色い床なのだが、和室の畳に慣れた目には少
し色が強く、青の敷物を使った。
脇息は、「喜」の字を二つ並べた文様をあしらった直方体で、赤と青の
2色。クッションのように柔らかそうだが、実際は硬い。
                              (「毎日新聞」より抜粋)

       ◇  ◇  ◇  ◇

ベテランと若手の対決、第1局はベテラン加藤本因坊が制しました。
中盤、形勢不明の局面で加藤本因坊が大きなコウ勝負を仕掛けま
した。このコウで乱戦模様となりましたが、張栩八段に疑問手が出て
加藤本因坊が乱戦を制しました。

形勢不明の状況で「勝負に出るか」、「細碁に持ち込むか」この判断
は難しいですね。
私などは形勢判断もヨセも自信ありませんので、つい勝負に出て負け
を早めてしまうケースが多いように思います。 → 反省・・・

       ◇  ◇  ◇  ◇

衛星放送で一部見ていたのですが、オヤッと思ったのは「脇息」の形
ですね。
日本では時代劇の殿様が使っているような形ですが、韓国のは直方
体で色も赤と青で派手なものでした。
「脇息」は対局場では脇役ですので地味な方がいいと思いますが、こ
れもお国柄ということでしょうか。

脇 息



◎2003/05/19 「県高校囲碁選手権を見学」

この間、県高校囲碁選手権を見学してきました。参加校(17校)、
参加者(85名)と過去最高の数だそうです。
囲碁ファンとしては喜ばしいことです。

ただ、学校を卒業してからどのくらいのひとが続けるかが問題ですね。
多くの若い人が囲碁から離れ、別の趣味に「ふり変わって」いきます。

今後、若い人達が魅力を感じるような囲碁のスタイルを考える必要があ
ると思います。
また、「碁会所」・「囲碁クラブ」などのイメージも変えていく必要があるで
しょう。


◎2003/05/14 「企業内囲碁クラブの現状」

私の所属する企業が他社と合併し、4月から社名が変わりました。
それにともない私が世話人をしている囲碁クラブの名称も変更となりま
した。

先日、定例碁会を開催しましたがメンバーの2/3は退職したOBです。
OBからすると新しい社名は違和感を持つと思われますが、当面新しい
社名の囲碁クラブとして運営することに決まりました。

若手の部員が入ればいいのですが、あまり期待はもてない状況ですので
数年すればOBが大半を占め、企業としての囲碁クラブの存続は困難と
なるでしょう。
その時は地域の囲碁クラブとして、活動せざるを得ないと思っています。

企業の形態がどのように変化しようと、囲碁仲間とのコミュニケーショ
ンは終生、続けられたらいいなと思っている今日この頃です。


◎2003/05/04 「CSK杯アジア対抗戦、日本優勝」

2回 囲碁アジアカップ が4/27・28・29の三日間にわたり沖縄県恩納村「万座
ビーチホテル」で開催された。
日中韓台のトッププロがプライドをかけて激突した団体対抗戦は、韓国優位の
前評判を覆して日本が昨年の屈辱を晴らす完全優勝。
混沌とした順位争いは、2位:韓国、第3位:中国、第4位:中華台北となった。
(「週刊碁」より抜粋)

       ◇  ◇  ◇  ◇

久しぶりに国際棋戦で日本が優勝しましたね。
この3年ほど国際棋戦では韓国が20数回の連勝を続けていたそうです。

今まで日本は国内の棋戦重視で、国際棋戦はあまり力が入らなかったかも
しれません。でも国際棋戦で頑張らないと囲碁ファンは離れてしまうという
危機感を持ったのでしょうか、今回はやってくれました。

また、国際棋戦に力を入れ始めた背景には、韓国・中国との囲碁も描いて
いる「ヒカルの碁」の影響もあるでしょうね。多くの少年少女が関心を持って
いる状況を無視できませんものね。

この大会、国別となっていますが中華台北チームの4人は幼い頃から日本
で修行した棋士です。
日本の囲碁界はかなり昔から、各国からの棋士志望者を受け入れてきた
きました。
これは立派な国際交流ですよね。これからも広い気持ちで各国と付き合っ
てほしいものです。


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