●○● 天声人碁 ●○●


2003年7月

◎2003/07/31 「第3回県民囲碁大会」

7月20日(日)、群馬県の「第3回県民囲碁大会」の実行委員として大会
のサポートをしてきました。参加人数は県内の支部等から130名余と盛
況でした。

大人数ですので会場の手配が大変です。今回は「前橋市総合福祉会館」、
まだオープンして間もない施設ですが、3階建ての立派な建物で内装もか
なり費用がかかっているようです。

「箱物行政の公共事業が云々・・」といわれますが民間の感覚からすると
??ですね。
あと、利用ルール(時間の制限等)がガチガチで融通がききません。もっと
利用者へのサービスを心掛けてほしいと思います。
今後、稼働率を上げて利用者から「いい施設作ってくれた」と評価されるよ
うな運営を期待します。

会場はともかく、老若男女たくさんの人が囲碁を楽しむのを見ていると平和
な気持ちになります。



◎2003/07/29 「碁聖戦第2局、依田名人2連勝」

 7/17、石川県野々市町で打たれた第二十八期碁聖戦第二局は、挑戦者の
依田紀基名人が小林光一碁聖に白番八目半勝ちし、2連勝でタイトル奪取ま
であと1勝と迫った。第3局は7月31日、沖縄県那覇市にて対局予定 。

 中盤、気合十分の小林光一碁聖は右上の白をいじめに行ったが、右上を生
きられ、逆に上辺の黒をいじめられる展開に。闘志が空回りした格好で、山城
九段は「右上が生きた時点で白よし。黒の打ち込みは結果的に得しなかった」
と判定した。

 ここで形勢を損じた小林碁聖はこのあと勝負手を連発したが、依田名人は
冷静に対処して危なげなく逃げ切った。

                        ----NIKKEI-NETより抜粋----

     ◇  ◇  ◇  ◇

依田名人の2連勝ですか、これで依田名人が断然有利になりました。
加藤九段が本因坊を失い、50代のタイトル保持者は小林碁聖のみ、世代交代
の波が急ですがベテランにもがんばってもらいたいですね。

小林碁聖の棋風は、決めるとこはどんどん決めて打つ現実派といわれます。
もし、ビネスマンだったら問題を次々と片付け、有能な人材として活躍したことで
しょう。

     ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は石川県野々市町、金沢市に隣接した町のようです。
最近、市町村合併の話題が多いですが、個性のない市町村は苦しいでしょうね。

昔はそれぞれ地域の特長があったように思います。それが交通・メディア等の
発展で画一的になったのでしょうか。

今後、個人も組織も個性が必要な時代のようです。



◎2003/07/24 「2003/夏期囲碁合宿」

先日(7/12〜7/13)、私達の囲碁部合宿を開催しました。総勢19名(東京
方面から7名、長野から1名)が群馬県倉渕村の「はまゆう山荘」に集結しま
した。年2回行っている恒例行事ですがもう十数年続いています。

今回のプロ指導棋士は「松原大成五段」にお願いしました。松原プロは沼田
生まれで小学生時代は高崎に住んでいたそうです。(そういえば、「少年少女
囲碁大会」で松原プロの名前を見たことがあります)。
碁に対する真摯な姿勢に清々しさを感じました。

今回、宿泊した「はまゆう山荘」は緑に囲まれた立派な建物です。体育館が
併設され、スポーツ合宿にも利用されているようです。交通の便はあまりよく
ありませんが、その分自然に恵まれたよい環境にあります。

囲碁を打たない人から、
「囲碁合宿って何やるの?」と聞かれます。
「真夜中まで、ひたすら対局の連続ですよ」と答えると、
「へぇ〜、よくやるねぇ〜」とあきれた顔でいわれます。

確かに、普通の人から見ると「碁キチの世界」っておかしいですよね。



◎2003/07/15 「本因坊戦第6局 張栩・新本因坊誕生」

 7/10から大分県日田市で行われた因坊決定戦七番勝負の第6局は張栩
八段が加藤剱正本因坊に先番9目半勝ちし、本因坊獲得を決めた。

 研究熱心で、知識を実戦に生かす若手実力棋士の一群の中でも、張はヨセ
の正確さで知られ、読みの確かさにも自信を持っている。

 入段から9年3カ月の本因坊獲得も、石田芳夫九段の最短記録・8年3カ月
に次ぐ史上2番目にあたる。

 昨年、史上最年長で本因坊に返り咲いた加藤は残念な結果に終わったが、
張の勢いに堂々と対抗した。本人はもちろん、2度目の返り咲きをうかがう心境
だろう。

                   ----「毎日新聞」より抜粋----


       ◇  ◇  ◇  ◇

序盤から中盤にかけては加藤本因坊必勝の形勢で、それが中盤から終盤に
かけて何度も勝利のチャンスを逸し、張八段の驚異的な粘りに逆転を喫した
ようです。中年の星・加藤九段、年齢的な疲労も影響したのでしょうか残念で
した。

5月から始まった本因坊戦7番勝負、第6局で張新本因坊誕生となりました。
張本因坊の正確無比なヨミ、加藤九段の果敢な攻め、どの局も見ごたえの
ある内容でした。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は大分県日田市。関東地方ではあまり馴染みのない所ですね。
「林業」と甲子園に出場した「日田林工高」は記憶に残っています。

キャッチフレーズは「ゆかたにゲタの似合う町 天領ひた」だそうです。
森林浴なんかよさそうですね。



◎2003/07/07 「痴ほう防止、囲碁や将棋が有効」


 囲碁や将棋、楽器演奏といった頭を使う趣味や娯楽がアルツハイマー病
やその他の痴ほうの進行防止にかなりの効果があることを、米研究グルー
プが高齢者を対象にした大規模な追跡調査で明らかにした。日ごろからこれ
らの趣味を楽しんでいる高齢者はそうでない人に比べ、痴ほう症になる割合
が75%程度低くなるという。

 スポーツなど主に体を動かす余暇活動は痴ほう進行を食い止める効果は
あまりなかった。ただしダンスは例外で、痴ほう進行の割合が76%低下した
という。

                −−− [日本経済新聞]より抜粋 −−−−

     ◇  ◇  ◇  ◇

囲碁ファンには朗報です。
ただ、私自身の棋力向上はサッパリです。向上心はあるのですが研究・訓練
する気力(根気)が低下しているんですね。
ま、対局していればボケ対策は大丈夫と思いますが・・・

頭脳の方はともかく、体力・健康面での衰えにも備える必要があります。
足腰が不自由になったら、困りますからね。
といってダンスはどうも・・・



◎2003/07/03 「碁聖戦第1局、依田名人が先勝」

 7/1、長野市で打たれた第二十八期碁聖戦第一局は、挑戦者の依田紀基
名人が小林光一碁聖に黒番十目半勝ちを収めた。第二局は十七日、石川県
野々市町で打たれる。

 第一局は右下隅でできた新型から始まった戦いが中央に及ぶ難しい展開。
上辺の勢力を大きくまとめた依田九段が優勢を築き、幸先のよいスタートを
切った。
                        ----信濃毎日HPより抜粋----


     ◇  ◇  ◇  ◇

年齢的にはベテランの小林碁聖と中堅世代の依田名人。
結果は大模様をタイミングよくまとめた依田名人が押し切ったようです。

両者とも出身は北海道、現在囲碁7大タイトルうち山下棋聖、依田名人、
小林碁聖と3つのタイトルを北海道勢が占めています。
なぜ北海道は強いのでしょう。冬が長いので室内ゲームの機会が多いと
いう説がありますが・・・

     ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は長野市、長野といえば善光寺です。
「善光寺参り」というのは昔から庶民の娯楽のようなものだったのでしょうね。
ただ個人的にはあの賑やかさと寺院はミスマッチのような気がしますが・・・
これも日本的というのでしょうか。

「冬季長野オリンピック」、もう5年前になるんですね。
スキージャンプの原田・船木選手、スピードスケートの清水選手など多くの
感動を与えてくれました。特に原田選手が「船木〜〜」と叫んでいた映像が
印象に残っています。

依田名人の父親は長野県小諸市出身だそうです。そういえば小諸周辺では
「依田」という姓は多かったように思います。


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