●○● 天声人碁 ●○●


2007年10月

2007-10-31 NHK杯(第55回)/空を切った謝パンチ

10/21(日)、「NHK杯テレビ囲碁トーナメント/王立誠 九段 対 謝依旻 女流本因坊」
が放送されました。
ストレートで女流本因坊を奪取した謝さん。1回戦では同じ台湾の先輩・林子淵七段を
破り、この2回戦でさらに大先輩の王立誠九段との対戦となりました。

最近の女流碁界を席巻している謝さんの登場で注目されましたが、王九段が巧妙な
打ち回しで謝さんの強力パンチをかわし中押し勝ちとなりました。

王立誠九段は過去、棋聖・十段・王座などのタイトルを保持し、中盤からの変幻自在の
パワーは目を見張るものがありました。
最近はやや精彩を欠いているようですが、趙治勲十段が各棋戦で奮闘しているように
まだまだこれからだと思います。

一方敗れた謝さん、まだ日本語もたどたどしい17歳。日本女流碁界のトップ棋士となり
ましたが、次は世界の頂点を目差してほしいと思います。



2007-10-29 県高校囲碁選手権/2007秋

10/27、28の2日間、「関東高校囲碁選手権/群馬県予選会」が行われ見学してきま
した。
27日(土)は個人戦で参加者37名、28日(日)は団体戦(3名/チーム)で男子が4校
(5チーム)、女子が3校(4チーム)と5月に行われた高校囲碁大会より参加数は減少
していました。

この大会の位置づけは高校野球でいえば春のセンバツ大会(3年生は出場不可)で、
5月の大会は夏の甲子園に当たるということで参加数が減ったのもやむなしということ
でしょうか。

それにしても3年前の5月大会では100人ほどの参加者がいたのに、この減少は残念
ですね。あの頃が「ヒカルの碁」世代のピークだったようです。

役員の方の話では将棋の方が参加者が多いそうですが、こちらは男子がほとんどとの
ことでした。
いずれにしても若年層にとっては、囲碁に魅力を感じないということでしょうが、「ヒカル
の碁」に匹敵する神風を期待するだけでは能がないですね。



2007-10-27 決定打はどこだ?/風鈴会

今日(10/27)は定例の「風鈴会」の日、今回の講座は
「決定打はどこだ?探してみよう」。
プロの打碁より勝負を決めた一手についての解説でした。

ただ決定的な一着というのは、そんなに沢山あるものでは
ないでしょう。決定打の背景をよく見渡し、裏付けをとった
上で決行しないと逆襲に遭うので注意が必要です。

講座のあとプロより指導碁を打ってもらいました。結果は生意気な着手が命取りとなり、
あえなく撃沈となりました。

◎反省
◆相手の薄みを分断しようという作戦が巧みにさばかれて、自陣が薄くなってしまった
 → 攻撃のタイミングを見極めることが必要

◆何か手がありそうだと軽い気持でチョッカイを出したところ逆襲され、引くに引けない
状態になってしまった。
 → 裏付けのない気分の手は要注意



2007-10-25 第32期名人戦第5局/高尾名人が2勝目

 10月17日から神戸市北区の旅館「御所坊」で打たれていた第32期囲碁名人戦
七番勝負の第5局は高尾紳路名人(30)が張栩挑戦者(27)に黒番2目半勝ちし、
対戦成績を2勝3敗とした。
 第6局は11月1、2の両日、甲府市の常磐ホテルで。
 解説の坂井秀至七段は「接戦でしたが、後半に見せた名人の巧みな仕上げが
印象に残りました」と話した。

<高尾名人の話>
 ずっと自信はなかった。黒139以下は予定の進行でした。最後の小ヨセでようやく
勝ちが見えました。

<張挑戦者の話>
 封じ手のあたり、時間はあったがうまい手が見えなかった。2日目はチャンスは
なかったかもしれない。

             (朝日新聞より抜粋)

       ◇  ◇  ◇  ◇

第2局から3連敗しカド番の高尾名人ですが、本局ではあわてず重厚な構えから巧妙に
立ち回り、2勝3敗と差を詰めました。
敗れた張栩碁聖、相変わらず早い着手で3時間以上を残しての省エネの終局でした。
「もう少し考えた方が・・・」と素人は思いますがどうなんでしょう。

第6局は張栩碁聖得意の先番、快足の逃げ切りか、名人の追い込みか、決戦は最高
潮を迎えます。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は神戸市北区有馬温泉の旅館「御所坊」。対局室の「偲豊庵」(しほうあん)
は読んで字の如く、豊公を偲ぶ庵と名づけているそうです。
関西では今だに太閤・秀吉の人気は根強いようです。晩年の評価はイマイチですが、
清濁合わせたスケールの大きさは現代では見当たらないですね。

「関が原決戦」以降、戦国最後の戦いとなった「大阪の陣」では真田幸村や後藤又兵衛
らの奮闘もむなしく、天下は豊臣から徳川へ。
日本の中心も関西から関東に移りましたが、関西の伝統・心意気も捨てがたいものが
あります。



2007-10-23 第26期女流本因坊戦第3局/謝依旻、3連勝でタイトル奪取

 矢代久美子女流本因坊に謝依旻(シェイ・イミン)女流最強位が挑戦していた、第26期
女流本因坊戦五番勝負の第3局が10月17日、東京・市ヶ谷の日本棋院で行われ、黒番
の謝女流最強位が半目勝ちし、3連勝で一気にタイトルを奪取した。
 第1戦、2戦に続き、本局も大熱戦を繰り広げ、大フリカワリの攻防となったが、最終的
には最小差での決着となった。17歳11ヵ月での女流本因坊位獲得は史上最年少記録に
なる。

             (日本棋院HPより抜粋)

       ◇   ◇   ◇

謝さんの3連勝でタイトル奪取が決まりました。第1局はどちらに転ぶか分からない勝負を
半目勝ち。第2局は終局直前、矢代さんのまさかの錯覚で逆転勝ち。第3局も最小差の
半目勝ちと、謝さんに幸運の風が吹いていたようです。

一方、タイトル防衛を逸した矢代さん、内容的には負けていなかったと思いますが勝負で
は不運な結果となりました。
「不運」と一言では片付けられませんが、メンタルな部分で謝さんに勢いがあったという
ことでしょうか。

この両者の対戦は本タイトル戦の2局目(謝さん2連勝)の1週間後に、「女流名人戦
復活戦」でもぶつかっています。
結果はこのときも謝さんの勝利でしたので、4週連続の4連勝と矢代さんはお得意さん
という格好になりました。
実力的には紙一重だと思いますが、勝負は不思議な流れとなるようです。

       ◇   ◇   ◇

以下、毎日新聞「ひと」より抜粋

◆目標だったタイトル、でもまだ勉強不足−−謝依旻さん

 囲碁界で最も権威と伝統のある女流本因坊のタイトルを史上最年少で獲得した。
 「目標にしていたタイトル。勝てたのはうれしいが、対局の内容には不満が残ります。
まだまだ勉強不足」。終局後、緊張した面持ちで語った。
 台湾北西部の苗栗(ミャオリー)市出身。5歳で囲碁を覚え、地元で天才少女として
有名になった。台湾出身の黄孟正九段が師匠となり、来日してプロ棋士を目指した。
 2年目の入段リーグ戦で13勝4敗の好成績をあげ、女流としては最年少の14歳
4カ月でプロ入りを果たした。黄九段は「ハングリー精神というのでしょうか、来日した
時から、ほかの院生たちとは顔つきが違っていた。入段できなければ、いつ母国に
返されるか分からないのですから」と当時を振り返る。
 その後も順調に実力を伸ばし、昨年12月には女流最強戦で初優勝。女流タイトル
獲得の最年少記録を更新したばかりだ。
 棋風は猛烈な力碁(ちからご)で、「武闘派」とも呼ばれる。時折見せる相手を射る
ような強いまなざしは、自信に満ちあふれている。碁盤から離れれば、音楽や小説が
好きな明るい17歳だ。



2007-10-21 NHK囲碁講座(2007/10〜)

今月からNHK囲碁講座(日曜12:00〜)も新しくなりました。「結城聡のこれが世界の
新感覚」。
今月のテーマは「驚きの新手アラカルト」で、3回見た感じでは結構レベルが高く高段者
向けの印象でした。「へぇ〜、そんな手があるの〜」と感心はするんですが、私のレベル
では実戦に役立ちそうもありません。

前回は「やっしー & 陽光の楽しく上達」。高段者には物足りないところもあったかもしれ
ませんが、初心者から中級者には分かりやすい内容で納得することも多かったように思
われます。
趣味の講座もいろいろなレベルがありどの層を対象にするか難しいところですが、まずは
視聴者が楽しめることが第一でしょう。

今回の講師は結城聡九段。ケーブルTV主催の竜星戦決勝では絶好調の張栩碁聖に
敗れ準優勝でしたが、関西の雄として活躍しています。
司会は万波佳奈四段。明るい笑顔がチャーミングですが、女流棋戦でもがんばってい
ます。
TVの画面を見ると長身の結城九段とかなり身長差があり、仲のよい兄妹に見えます。

多数の囲碁ファンが見ているいる本番組、楽しい講座にしてほしいと期待しています。



2007-10-19 囲碁用語/小ビン

週刊碁に「加藤充志八段の筋力ジム」という連載記事があります。
その中で「小ビン」という初めて聞く用語が出てきて、なんだろうと思いました。
調べてみると、どちらかといえば将棋でよく使う用語のようです。

・小びん (こびん)
頭の左右前側面の髪。びん。「―のほつれ毛」
将棋用語では「飛車や玉のナナメ上の位置のことをいいます。この位置を攻めることを
『小びんをつく』といいます」


囲碁では左図のDを「小ビン」というようです。
囲碁用語はほとんど理解していると思っていましたが、
まだまだ知らないことがありますね。

プロはこの形になると、必ずといっていいほど白Dと
入りますね、すぐに。
何故かというと・・・筋だから、というしかありません。
(加藤八段)




2007-10-16 第32期名人戦第4局/張挑戦者が3勝目

 第32期囲碁名人戦七番勝負の第4局は10月10日から静岡県伊豆市で打たれ、
挑戦者の張栩碁聖(27)が高尾紳路名人(30)に黒番中押し勝ち。対戦成績を3勝1敗
とし、名人位奪還へあと1勝とした。第5局は17、18の両日、神戸市で。

 1日目終了間際の黒93からの戦いが勝敗を分けた。コウの絡む攻防のなかで挑戦
者がリードを奪い、最後は、しのぎ勝負に出た名人の大石を召し捕って勝ちきった。

<高尾名人の話>
 白104が敗着でしょう。最後は上辺のしのぎに賭けましたが、おそらく生きはないと
思います。

<張挑戦者の話>
 1日目の白88あたりまではいい勝負とみていました。その後の難しい戦いで、
ちょっと得をしました。

             (朝日新聞より抜粋)

       ◇  ◇  ◇  ◇

本局は高尾名人が実利、張碁聖が厚みと本来の持ち味とは逆の展開で進行しました。
勝負の分かれ目はコウ絡みの攻防のようでしたが、コウといえば張碁聖の得意とする
ところ、高尾名人としては自分の土俵で戦うべきではなかったでしょうか。
これで高尾名人はカド番に追込まれましたが、ここからが名人の真価を問われるところ
でしょう。

先週、伊豆市での第4局に続き、明日から神戸市で第5局が始まります。熱戦を期待
しましょう。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は静岡県伊豆市の「鬼の栖(すみか)」。何とも恐ろしいネーミングですが、
文芸の鬼才たちの常宿を「鬼の栖」と呼んだところからの由来のようです。

伊豆市は修善寺町・土肥町・天城湯ヶ島町・中伊豆町が2004年4月に合併し、誕生しま
した。現在もそれぞれの地名は残っているでしょうが、由緒ある地名が風化しないように
してほしいものです。



2007-10-15 日本棋院/群馬県支部対抗戦/2007

昨日(10/14)は日本棋院の群馬県支部対抗戦が行われ、運営スタッフとしてお手伝い
をしてきました。
参加者は前年と同じ12チーム、60名(1チーム5名)で、優勝はアマ強豪の奈良昌利
さん率いる桐生支部、以下前橋支部B、太田支部の順でした。

本支部対抗戦は5、6年ほど前までは全国大会がありましたが、諸事情で中止に
なりました。支部は日本棋院の会員組織ですが、最近は会員減少でどの支部も
苦労しているようです。

私が世話人をしている「RT高崎碁友会支部」も最盛時の三分の一ほどで、存続さえ
きびしい状況になっています。
囲碁人口自体が減少している現在、これも時勢と諦めるのは簡単ですが、関係者の
一員として何をすれば活性化するのか思案中です。

日本棋院はじめプロ棋士も囲碁人口拡大のために、いろいろな取り組みをしています
がこれが決定版という妙手は見当たらないようです。
まずは自分の周辺から囲碁の磁場を拡げていくことでしょううか。

◆フォトアルバム



2007-10-13 囲碁普及新機軸/週刊碁

日本棋院発行の「週刊碁」に石倉九段、梅沢女流棋聖、万波四段による「アクティブ
囲碁普及座談会」の記事が載っていました。
「以前に比べ囲碁を取り巻く環境が変化しており、普及活動も変化に対応していくこと
が必要」、そんな主旨の内容でした。

以下、囲碁PRの一部を抜粋

「心の成長に役立つ囲碁の効能」

梅沢 話題はかわりますが、石倉先生は囲碁を覚えるとどういう良さがあると思われ
ますか。

石倉 囲碁は実利と厚味のバランスを非常に求められる点です。実利をお金や出世
といった目先の利益とするならば、厚味は健康や友人、趣味などに例えられるでしょう。
これは子どもたちに限った話ではありませんが、今の世の中はあまりにも実利主義に
走りすぎていると思います。大局的な見地からものを眺める能力を養うには、囲碁は
最高だと思います。

いかさか手前味噌に感じるところもありますが、現在の社会の断面をよくとらえていると
思います。
日本の社会も実利偏重の風向きを変えていくことが、必要だと思っています。



2007-10-11 第26期女流本因坊戦第2局/挑戦者の謝が2連勝

第26期女流本因坊戦五番勝負の第2局が、10月3日に東京・市ヶ谷の日本棋院で
行われ、 謝依旻挑戦者が矢代久美子女流本因坊に白番中押し勝ちし連勝でタイトル
奪取へ大きく前進した。
第2局は矢代優勢のまま小ヨセに入ったが、終局直前に黒地の中に手が発生し、
取られていた白石が復活、大逆転の結果となった。
謝依旻が一気に奪取するか、矢代が心機一転巻き返すか、第3局は10月17日(水)
に東京日本棋院で行われる。

             (日本棋院HPより抜粋)

       ◇   ◇   ◇

終局直前での錯覚、矢代さんにとっては痛恨極まる一局となりました。BS2/囲碁・
将棋ジャーナルでの映像も茫然自失とした矢代さんの姿が痛々しく映し出されてい
ました。
一方敗戦を覚悟していた謝さんの心境も複雑でしょう。勝負には勝ったものの、観戦
者は矢代さんへの同情の気持の方が大きいでしょうからね。

何はともあれ謝さんの2連勝で絶対有利となりました。後のない矢代さんですが痛恨
のダメージを払拭して巻き返してほしいものです。

       ◇   ◇   ◇

終局近くでのハプニング、アマのザル碁党ではよくあることです。
ただあきらかに誰でも分かるような単純なミスの場合、「マッタ」を認めるのも「武士の
情け」のような気がします。アマチュア・ローカル対局に限っての話ですが・・・



2007-10-09 自転車生活(2)


昨日(10/8)は体育の日でしたが、天気は
イマイチでしたね。

この連休、自転車で自宅周辺にある2時間
程度の2つのサイクリング・コースを走りま
した。

サイクリング・コースのほとんどはリバーサイドにありますが、開放感があって爽快です。
コース周辺は公園、河川敷のグランド、神社仏閣、大学のキャンパス、ゴルフ場、大小
さまざまな橋などがあり、飽きることがありません。
そして田園風景を隔て、遠く赤城山、榛名山などの山々も眺められます。また川辺の
涼風、きんもくせいの甘い香りも心地よいものです。

しかし、いいことばかりではありません。上り坂、向い風、暑さ、お尻とサドルの摩擦等
など。
苦労もありますがこれからも気長に自転車と付き合い、健康増進、気分転換をはかって
いきたいと思っています。

   ◇   ◇   ◇

二十代前半の頃、当時東京の小平市に住んでいましが、実家のある愛知県O市まで
約、350Kmほどでしょうか自転車で走破しました。
まだ自家用車など手の届かない時代でしたが、最新のサイクリング車を購入し半年ほ
ど周辺を走っていました。そして遠距離サイクリングを思い立ち、出発しました。

小平から厚木を経て国道1号線、そこから一路西へ西へ。箱根の山登りはきつかった。
峠の3分2くらいは自転車を引っ張って歩きました。
峠の頂上に着いた頃は夕方、下りはトラックがビュンビュン走る脇をブレーキをかけなが
らまっしぐらに駆け降りるのですが、ブレーキが壊れるんではないかとヒヤヒヤしていま
した。

三島の宿で一泊し、翌早朝からひたすら西に走る。ほとんど景色など見る余裕はなかっ
たようです。
O市に着いたのは深夜23時頃でした。2日間の激走、疲労困憊の放心状態でした。

自転車はそのまま実家に預け、帰りは新幹線で帰途につきました。
しばらくは股ズレがひどくガニ股で歩いていましたが、青春時代のホロ苦い一頁です。



2007-10-08 RV吹奏楽定期演奏会

昨夜(10/7)は娘の所属する吹奏楽団の定期演奏会が
あり見てきました。

今回で8回目、出演者は30名程度で観客も例年と同じ
程度でまずまずの入りでした。
演奏のレベルはよく分かりませんが、他の規模の大きい
楽団に較べれるとつたない部
分もあるように感じました。

社会人なので練習の日程調整も大変の中、よく続いていると思います。
アマチュアは仕事や家事など何らかのハンディを抱えてながら活動していますが、そこに
大切な意義があるように思います。

   ◇  ◇

吹奏楽は多くの楽器・パートに分かれており、それぞれの役割が決まっています。
各人がそれぞれのパートを練習し、楽曲を組み立てていきます。
ピッタリ合うことは難しいでしょうが、目的に向かって心を一つにすることは素晴らしい
ことだと思います。



2007-10-06 玉村町2007/10月度囲碁大会

今日(10/6)は町内の月例囲碁大会、参加者は20名でした。
決して多数とはいえませんが、毎月の開催でこれだけの参加者を集めるのは結構大変
なことだと思います。
これも幹事のS氏はじめ世話人の方々の努力のたまものだと思います。

ただ参加メンバーが固定化しており、新しい会員を増やしていかないとマンネリ化し衰退
の心配もあります。
そのためには活動のPRと新しい企画を、積極的に進めることが必要ではないかと思っ
ています。



2007-10-03 第26期女流本因坊戦第1局/挑戦者の謝が先勝

 囲碁の矢代久美子女流本因坊(31)に謝(しぇい)依旻(いみん)女流最強位(17)が
初挑戦している第26期女流本因坊戦5番勝負第1局は9月27日、花巻市の花巻温泉
で行われ、黒番の謝女流最強位が半目勝ちした。
 序盤、慎重なペースだった謝女流最強位は中盤からエンジンがかかり猛攻。形勢が
二転三転するなか、矢代女流本因坊に決め手を与えず、ぎりぎりの勝利に持ち込んだ。
 立会人の王銘エン九段は「どちらが勝ってもおかしくない、いい勝負だった。終盤、矢代
さんの小ヨセのミスが勝敗を分けたが、経験も力もある矢代さんだけに第2局の盛り返し
に万全を期して臨むだろう」とした。
 第2局は10月3日、東京都千代田区の日本棋院会館で打たれる。

<謝依旻女流最強位の話>
 初の番碁で緊張しました。形勢もずっと苦しく、半目勝ちは幸運でした。第2局はもっと
いい内容の碁を打ちたい。

          (岩手日報社より抜粋)

       ◇  ◇  ◇  ◇

女流囲碁界で一番の注目株、謝女流最強位が矢代女流本因坊を接戦の末、破り先勝
しました。
謝さんは台湾出身で入段14歳4ケ月は女流棋士最年少記録だそうです。
入段当初から注目されていましたが、魅力はパワーみなぎる破壊力でしょう。

一方半目負けの矢代さん、こちらもパワーありますが謝さんよりは柔軟性がありそう
です。2局目以降の熱戦を期待しましょう。

       ◇  ◇  ◇  ◇

「NHK囲碁講座」は4月〜9月まで「やっしー & 陽光の楽しく上達」、矢代さん(やっしー)
と武宮陽光さんが分かりやすく解説していました。
放送当初は置碁が中心でやや退屈気味でしたが、後半はナルホドと感心することも多い
内容でした。高段者には物足りない部分もあったでしょうが・・・。

今月からは「結城聡のこれが世界の新感覚」がはじまります。結城九段と万波佳奈四段
コンビの新講座、期待しましょう。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は岩手県花巻市の花巻温泉。女流本因坊戦といえば花巻温泉といわれる
ほど定番となっています。
本シリーズは第2局から5局までの対局は日本棋院で行われる予定ですが、地方開催で
ないのがちょっと残念です。
女性の場合、宿泊となると準備や仕度が大変なこともあるのでしょうね。

岩手県・盛岡を舞台にしたNHKの朝ドラ「どんど晴れ」が9月で終了しました。
岩手県の風土などの紹介もあり、参考になりました。岩手山と一本桜の景色もよかった
ですね。



2007-10-02 第32期名人戦第3局/張挑戦者が2勝目

 仙台市太白区の茶寮宗園で9月26日から打たれていた高尾紳路名人(30)と挑戦
者・張栩碁聖(27)による第32期囲碁名人戦七番勝負の第3局は、張挑戦者が白番
1目半勝ちし、対戦成績を2勝1敗とした。
 第4局は10月10、11の両日、静岡県伊豆市の鬼の栖(すみか)で打たれる。

 300手を超す大熱戦。しかも、微細な半目を争う神経戦だった。終盤は両者とも席で
落ち着きがなくなった。
盤にかがみ込み、頭をかきむしり、天井を仰ぎ、大きなため息をつく。「やっちゃった…」
と嘆声がもれたことも。

 終局後の両者は疲労困憊(こんぱい)の様子で、おしぼりで何度も顔をぬぐった。
並べ直しての感想はなかったが、ヨセ争いのポイントについて5分間ほど話し合ったとき、
2人の顔にも笑みが浮かんだ。死力を尽くした者だけが味わう、爽やかな境地だったの
かもしれない。

             (朝日新聞より抜粋)

       ◇  ◇  ◇  ◇

それぞれ黒番を制した後の第3局、白番・挑戦者の張栩碁聖が緊迫の接戦を逃げ切り、
2勝1敗と一歩リードしました。
中盤で白優勢の声が多い中、高尾名人の必死の追込みも届かずという一戦のようでした。

「半目をめぐる緊迫の神経戦」、私などザル碁党にはよく分かりません。細かいということ
は認識できますがあとは指運まかせ、天のみぞ知るというのがわれらの終盤戦でしょうか。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は仙台市太白区の秋保(あきう)温泉、茶寮宗園。
秋保温泉は同じ宮城県の鳴子温泉、福島県の飯坂温泉とともに奥州三名湯に数えられ
るそうです。
仙台の名産といえば「牛タン」、「笹かまぼこ」、「ずんだ餅」、「かき等の水産品」等々、
ご当地で温泉と美味に浸ってみたいものです。



2007-10-01 第29回世界アマ選手権日本代表に土棟さん

来年の世界アマチュア選手権代表を決める、 第29回世界アマチュア選手権日本代表
決定戦(日本棋院主催)が、 9月15日(土)から17日(祝)まで行われ、 東京代表の
土棟喜行さんが初優勝を果たし来年の世界アマチュア選手権代表権を得た。
準優勝は中園清三さん(招待)、3位は永代和盛さん(長崎)、4位は平田博則さん
(招待)だった。

    (日本棋院HPより抜粋)

   ◇   ◇   ◇

日本アマ碁界の勢力図もアマ名人が洪さん、アマ本因坊が滝澤さん、そして世界
アマ日本代表が土棟さんと群雄割拠の時代になってきました。

土棟さんは日本囲碁連盟(U-CAN)に勤めているとのことですが、最近のアマの大会では
「囲碁インストラクター」が上位を占めるケースが多くなっているようです。

今回4位に入賞した平田博則さんはアマ・タイトルの常連ですが、81歳になるそうです。
棋譜を並べるのが普段の勉強とのことですが、驚異的といわざるを得ません。敬老の日
に開催された本大会の準主役といっていいでしょう。


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