●○● 天声人碁 ●○●


2008年6月

2008-06-29 第63期本因坊戦第4局/激戦制し羽根1勝

 三重県四日市市の茶室泗翠庵(しすいあん)で6月23日から行われた第63期本因
決定戦七番勝負の第4局は挑戦者の羽根直樹九段が本因坊秀紳に黒番中押し勝
ちし、
対戦成績を1勝3敗とした。第5局は7月1、2の両日、千葉県銚子市のぎょうけい
館で
行われる。
 本局は今シリーズで最も激しい戦いに。地元でカド番を迎えた羽根が、4連覇を目指す
秀紳を破り、待望の1勝をあげた。

<羽根九段の話>
 右辺の戦いが一段落したところで、形勢がいいと思いました。ヨセで堅く打ちすぎて細
くなったものの、中の白地を減らして勝ちになりました。

<本因坊秀紳の話>
 1日目は右下の折衝で誤算がありました。右辺の戦いは、自分でもよくわからない難し
さでした。一生懸命打った碁なので、結果は仕方ありません。

            (毎日新聞より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

羽根九段が中盤まで堅実に打ち回し、本因坊の攻めにカウンター・パンチで反撃し優勢
となったようです。

一方の敗れた高尾本因坊、1〜3局までは羽根九段が仕掛け本因坊が受ける展開でし
たが、本局は逆の流れから反撃され苦しくなったようです。

羽根九段が3連敗から1勝を返し、主催者・関係者もホッとしたことでしょう。高尾ファンを
除けば1局でも多く打ってほしいもの、第5局の熱戦を期待しましょう。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は三重県四日市市の茶室泗翠庵。
四日市へは15年ほど前でしょうか、姪の結婚式で訪れたことがあります。駅周辺を散策
した程度でしたが、結構大きな街だったように記憶しています。
あと、入社した頃の同期生で四日市出身者がいたのですが、言葉使いが荒っぽいという
印象でしたね。

---以下、Wikipediaより抜粋---

四日市市は、三重県下最大の人口を擁する中京工業地帯有数の工業地域である。近鉄
名古屋線などが通ることから名古屋への通勤・通学者が多く、郊外の団地は名古屋の
ベッドタウン化している。
古くは、東海道の宿駅で、伊勢神宮への分岐点となる日永の追分もある。
市名は四のつく日に市がたったことに由来し、現在も各地で市が開かれている。
四日市ぜんそくの発生地として全国的にその悪名を轟かせてしまったが、郊外には田園
や茶畑が広がる豊かな自然が望める。



2008-06-26 囲碁書籍/キミオのおもろい詰碁道場

◆書籍紹介
 ・書籍名:キミオのおもろい詰碁道場
 ・発行所:日本棋院   ・著者:山田規三生
 ・発売日:2008年6月15日
■内容紹介
 ・実戦詰碁から難解詰碁まで87題
 ・山田九段のおもしろエッセイ50篇
 ・著名棋士の【ここだけの話】20篇、
  イニシャルトークでマニア度チェック!

先週、本書を探して見つからなかったのですが、駅に隣接した中規模の書店をのぞい
たところありました。
囲碁コーナーのスペースは大型書店の2割程度なのになぜでしょう?不思議です。

   ◇   ◇

本書の詰碁問題はまだ1割ほどしか見てませんが、詰碁問題とは別に山田九段の
「囲碁エッセイ」とクイズ形式の「イニシャルトーク」のコーナーあります。こちらの方は
なぜかすぐに読み終わってしまいました。

20問のイニシャルトークは1問が分からず、19問正解。評価は「相当なツウとお見受
けしました。関西の棋士や、若手棋士が、難問でしたか」ということでした。
あまり自慢にもなりませんね。

間違った1問:「ナニワ名物は東大卒」

 ボクの周りにいる大阪のオモロイ棋士たちも、紹介したいと思います。
 ここで問題、東大卒の棋士は三人いますが、全員の名前を挙げられますか?
 東京本院の石倉昇九段と、光永淳造五段、もうひとりは関西総本部のK・Kさんです。
 東大を卒業後、九州大学の大学院を出た後に、棋士を志した異色のK・Kさん。
 数学科なので、四桁の掛算は、あっという間にできます。
 ところが、碁の計算は、まったくダメ。ヨセも形勢判断もおおざっぱです。高等な数学と、
 碁の計算は別物でした。
 でも詰碁には自信を持っています。図形には強いタイプなのでしょうか。



2008-06-25 アマ本因坊戦県大会/2008本選


アマチュア本因坊戦の県大会は6月22日、決勝トーナメントが行われ、石井成幸さん
(69)=太田市=が4年ぶり10度目の優勝を果たした。石井さんは、8月29日から
日本
棋院(東京・市ケ谷)で開かれる全国大会に出場する。

決勝トーナメントは予選を勝ち抜いた8人が、3位決定戦を含め8局の熱戦を繰り広げた。
決勝は石井さんと奈良昌利さん(56)=桐生市=の顔合わせ。序盤は奈良さんのミス
が重なったが、中盤で盛り返して緊迫した雰囲気に。両者とも持ち時間70分をぎりぎり
まで使う熱戦となり、最後は石井さんが寄せ切った。

対局後、石井さんは「最近はなかなか勝てなかったのでうれしさもひとしお」と笑顔。
全国大会で4位に輝いた経験もあり、「若い人との対戦が楽しみ」と意気込みを語った。

                 (毎日新聞地方版より抜粋)

      ◇   ◇   ◇

県代表となった石井さん、相変わらずの強さです。昭和41年の「朝日アマ十傑戦/
全国大会」で優勝してから、もう40年以上も県下の第一人者として活躍してきました。
一流プロ棋士が「10代に必死で勉強して蓄えた財産が現在を支えている」というような
ことを言っていました。
石井さんも若い頃にみっちりと勉強され、その力で長年上位を維持してきたのでしょうね。

そんな強豪連に比べ、未だ高段に手の届かない熟年のザル碁党はどうすれば力が
つくのでしょうか。
答えは分かっているのです。問題は行動がついていかない・・・・(汗)



2008-06-23 映画/ザ・マジックアワー

先日、三谷幸喜(脚本・監督)の映画「ザ・マジックアワー」を見てきました。
絶妙なストーリーの展開は終始、観客を引き付けて笑いが絶えませんでした。
三谷監督の奇抜な発想、懐の深さ、引き出しの多さに感嘆の思いです。

スタイルはアメリカのコメディ−風で、スピーディな展開は前作の「THE有頂天ホテル」と
共通しているようです。
ただこのスピード感、若い人には爽快に感じるかもしれませんが中高年には「ついてゆけ
ない」と感じる人もいるような気がします。

同じコメディーで「フーテンの寅さん」の対極にあるように思います。
アメリカン・スタイルの三谷作品と日本的郷愁の「フーテンの寅さん」、世代によって好み
も変化するようです。



2008-06-20 詰碁の本

先日、「キミオのおもろい詰碁道場」という本が発売になったということで、大型書店に
行ってみました。
置いてありませんでした。しかたなく二店目で探したのですが、やっぱり無く徒労に
終わりました。
そういえば「2008囲碁年鑑」もなかったようです。日本棋院の事情か、書店の事情か
分かりませんが新刊書くらいは揃えておいてほしいものです。

    ◇  ◇

囲碁上達の三本柱といえば「実戦、棋譜並べ、詰碁」と相場は決まっているようです。
そしてこの三種をバランスよく組み合わせて学べば、上達は疑いなしといえるでしょう。

しかし加齢とともに苦手な種目が出てきます。それは「詰碁」、面倒で継続が難しいん
ですね。
そこで「おもろい詰碁道場」というタイトルに引かれたのですが、残念でした。

ところで「詰碁」とか「手筋」の本はほとんど「黒先」の問題形式になっています。解答を
みて「ナルホド」と思うわけですが、黒と白の配石が逆になったら「ナルホド」ではなくなっ
てしまうような気がします。
ザル碁党向けに「白先」の問題集があってもいいのではと思いますが、いかがなもの
でしょう。
・・・そんな、どうでもいい事を考えているから、上達しないんですね。(汗)



2008-06-18 第21回世界囲碁・富士通杯/依田敗れ日本勢消える

第21回世界選手権富士通杯の準々決勝は6月7日に中国・北京で行われ、 日本から
ただ一人勝ち残っていた依田紀基九段が李昌鎬九段(韓国)に敗れ、 ベスト4進出は
ならなかった。
11連覇を狙い、4人残っていた韓国勢は李昌鎬を除いて敗れ、ベスト4には中国3名、
韓国1名が進出した。
準決勝は7月5日(土)、決勝戦・3位決定戦は7月7日(月)に東京・市ヶ谷の日本棋院
会館で行われる。

      (日本棋院HPより抜粋)

    ◇   ◇   ◇

国際棋戦における日本勢の低調は相変わらずです。7月上旬に東京で行われる準決勝・
決勝戦は中国3(常昊、古力、劉星)、韓国1(李昌鎬)の4棋士で争われますが、日本
主催の棋戦でありながら参加選手は他国ということで、盛り上がりはイマイチ心配です。


テニスの全英オープン(ウィンブルドン)は自国の選手が
活躍しなくても熱狂的な盛り上がりを見せます。

囲碁の国際棋戦もテニス同様、メジャーな競技に成長して
ほしいものです。


2008-06-17 アマ本因坊戦県大会/2008予選

 囲碁のアマチュア日本一を競う「第54回全日本アマチュア本因坊決定戦」の県大会が
6月15日、前橋市文京町の県生涯学習センターで始まった。会場には県内各地から
13〜79歳までの腕自慢64人が集まり、熱戦を繰り広げた。

 この日は8ブロックに分かれて予選1〜4回戦を行い、決勝トーナメント進出の8人を決
めた。最年少の渋川市立子持中2年の小沢弘季君(13)は決勝トーナメント進出決定戦
で敗れ「経験豊かな人と打ててうれしかった」と話した。

                 (毎日新聞地方版より抜粋)

      ◇   ◇   ◇

ベスト8の年齢構成は10代:1人、40〜50代:4人、60代〜:3人となっており、20〜
30代がゼロとなっています。
ビジネスやスポーツなどの分野では20〜30代が最前線で活躍していますが、地方の
囲碁界はイマイチの状況です。

シルバー世代の競技といえばゲートボールが代表格ですが、囲碁は青少年からシルバー
世代までバランスよい構成で進展してほしいものです。



2008-06-16 第63期本因坊戦第3局/本因坊秀紳が3連勝

 北九州市門司区の門司港ホテルで6月11日から行われた第63期本因坊決定戦
七番勝負の第3局は本因坊秀紳(31)が挑戦者の羽根直樹九段(31)に黒番中押
し勝ちし、3連勝した。第4局は6月23、24の両日、三重県四日市市の茶室泗翠庵
(しすいあん)で行われる。
 秀紳が華麗なしのぎを見せて羽根の強打をかわし、4連覇まであと1勝とした。

<本因坊秀紳の話>
 中央の黒が左上とつながって、よくなったと感じました。最後はやり過ぎて危なかっ
たが、ヨセに入って少し残ったと思いました。

<羽根九段の話>
 布石で失敗しました。最後は闇試合になりましたが、逆転のチャンスはなかったと
思います。

            (毎日新聞より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

高尾本因坊が羽根挑戦者の攻めを冷静に受けて優勢を築き、突き放した勝利の
ようでした。
自陣の弱点をきちんと整形し、後顧の憂いをなくして打ち回す本因坊の戦いぶりは
「重厚戦車」の本領発揮というところでしょうか。

一方の羽根挑戦者、どうしたのでしょう。どちらかといえば「受け」に強い印象でし
たが、このシリーズでは自ら積極的に局面を動かしている打ちぶりです。積極性は
よいとしても「急ぎ過ぎ」のような気がしますが・・・。

今回の対局地、門司港が面する関門海峡に宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で
名高い巌流島があります。イメージとしては高尾本因坊が武蔵、羽根挑戦者が
小次郎を思い起こさせます。

本因坊の三連勝と一方的な展開となっていますが、一局でも多く熱戦譜を見たい
のがファンの気持ち。羽根挑戦者の巻き返しを期待しましょう。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は北九州市門司区の門司港ホテル。

都市型観光スポットとして異国情緒あふれる港町
「門司港レトロ」が注目されています。

      ----以下、「門司港レトロ倶楽部」HPより抜粋----

「懐かしくて、新しい門司港」

 門司港の開港は明治22年(1889年)。北九州の工業力と結びついて大陸貿易の
基地となり、最盛期には、1ヶ月に200隻近い外港客船が入港し、国内航路を含め
て年間600万人近い乗降客がいたといいます。
 街には商社やビルディングが建ち
並び、盛り場には、洋行客相手の店も多く、門司
港の街を華やかに盛り上げていま
した。

 それから100年、潮騒やカモメの声は昔のまま、昔ながらの建物とあたらしい
建物
が混ざり合い、新しくて懐かしい門司港に生まれ変わりました。粋でモダンな街、
門司港。ここに来れば、忙しい毎日に忘れてきた大切なものが見つかるはずです。

この頃「レトロ」という言葉をよく聞きます。「懐古趣味」というのでしょうか。
いつの時代を「レトロ」と呼ぶかは年代によって異なるでしょうが、「門司港レトロ」は
明治から戦前のようです。

個人的には思春期〜青春期を過ごした頃が「レトロ」の時期ように思います。
では現在、青春時代の人にとって「レトロ」という感覚はないかというと、そうでもなさ
そうです。
人それぞれ「レトロ」という思いに濃淡があるのでしょうね。



2008-06-14 映画/築地魚河岸三代目

人気コミック誌の映画化「築地魚河岸三代目」を見てきました。
「フーテンの寅さん」シリーズに似た下町の人情物で、古きよき
日本の義理人情にホロリとさせられます。

企業が社会の中心にある現代で、昔ながらの「人と人のつき
合い方」にはホッとさせる懐かしさがあります。

   ◇  ◇  ◇

音楽は本多俊之、サックス奏者として映画やTVなど幅広く活躍しています。
本作品の中でジャズ風の音楽はどうかなと思うところもありましたが、ジャズの好きな
人にとっては得した気分になります。

「フーテンの寅さん」の音楽は山本直純さんでした。物語が最高潮のシーンで流れる
山本直純さんの哀愁のメロディーは絶品でしたね。



2008-06-11 韓国の河選手が優勝/世界アマ囲碁選手権2008

世界68の国と地域から選手が参加した、第29回世界アマチュア囲碁選手権が、
5月28日から31日までの4日間、東京・日本棋院会館で行われ、 韓国代表の河
成奉選手が全勝で初優勝を果たした。
2位には中国の国宇征選手、3位にはアルゼンチンのフェルナンド・アギラール選手
だった。 アギラール選手は南米勢として過去最高順位を達成した。
日本代表の土棟喜行選手は5位に入賞した。

       (日本棋院HPより抜粋)

    ◇  ◇  ◇

韓国:優勝、中国:準優勝はほぼ予想通りの結果と云えましょうか。
最近は「韓・中の二強」といわれ、残念ながら日本は地盤沈下の様相です。
ただ韓国・中国の選手はプロ予備軍としての色合いが濃く、アマチュア大会では別格
のような気がします。

この大会はもう29回にもなるんですね。
日本選手の成績はイマイチですが、主催国として世界の囲碁ファンに貢献したことは
誇らしいことだと思います。
囲碁に限らずこのような文化交流を通して、世界友好の和が拡がればがハッピーですね。

今回は北朝鮮が国名表記などの問題で不参加となりましたが、国の利害関係で出欠が
決まるというのは嘆かわしいことです。



2008-06-09 本因坊戦解説会/風鈴会

昨日(6/8)は定例の「風鈴会」。
講座の内容は「本因坊戦第1局/高尾本因坊 vs 羽根直樹九段」
の解説会でした。

技術的な面では「超一流プロの深遠な着手は真似しないで、簡明
に打つように」とのアドバイス。

確かに膨大な変化図を読んで打つ一流プロの着手を、ザル碁党が真似してもよい結果は
望めないかも知れません。でも一流プロ気分の感覚で打つのも、アマの特権のような気が
します。

戦術面では高尾本因坊の立場からは「序盤のリードをいかに勝ち切るか」、羽根九段の
立場では「序盤のマイナスをいかに負けを早めないで、長期戦に持ち込むか」がポイント
のようでした。
この心理的な気持の持ち方はアマも参考になるような気がします。

   ◇   ◇   ◇

講座の後、S原インストラクターとの3子局は、中盤から攻守に一貫性がなくボロボロでした。
途中、相手の弱みが目につきましたが対策は考えているハズと思い込んで他方面に展開
しました。しかし局後の検討で弱点を強行されたら苦境に立ったとのこと。

同じくらいの棋力の相手だったら一気に強行策をとったでしょうが、格上に対しては遠慮
してしまうケースがよくあります。
もっと自分を信じて、思い切りよく決行すべきだったと反省しています。例えそれで失敗し
ても後悔はないでしょう。



2008-06-07 玉村町2008/6月度囲碁大会

今日(6/7)は町内の囲碁月例会、参加者は24名でした。
新規加入のメンバーも増えて、会の運営も順調というところでしょうか。
私の役員としての課題は囲碁合宿の企画・開催で、今秋には実施できればと思って
います。

今回の私の成績は1勝3敗と冴えないものでした。最初の1局目が不出来な内容だと
後まで尾を引きます。1局目の集中力が課題ですね。

    ◇  ◇  ◇

先週行われた「少年少女囲碁大会」の結果をHPに掲載していますが、段級位が
間違っているとクレームがありました。
過去の大会の成績表を変更して作成していますが、勘違いがあったようです。
段級位の誤りは本人の意欲にも影響します。今後は十分チェックして公開していき
たと思っています。



2008-06-05 月刊NHK囲碁講座/山下洋輔

月刊「NHK囲碁講座/6月号」のグラビア、「大沢奈留美のこの人に会いたい」はジャズ
ピアニストの山下洋輔さん。
山下さんは囲碁ファンとしても有名で、過去いろいろな囲碁イベントにも登場しています。
ジャズは譜面があまりなく最小限の決まりごとだけで、自由に即興演奏(アドリブ)をしま
す。毎回違う局面の演奏は囲碁と共通点があるとのことでした。

   ----以下、最後の章より----

大沢:好きな言葉とか、ありますか。

山下:日頃決めている言葉はないので、今日は今日の即興で言いますけど・・・
   「人生一回きりの即興演奏」っていうのはどうでしょう。

  即興だからでたらめでいいという意味ではない。即興演奏するためには、ありとあら
  ゆる知識や準備や勉強がいる。人の助けも必要だし何よりも自分の覚悟がいる。

   そうやって自分にしかできない一回だけの即興演奏を楽しめれば悔いはないですね。

さすが世界的なジャズプレーヤー、含蓄がありますね。

   ◇  ◇  ◇

月刊「NHK囲碁講座」のメインは毎週放送されている囲碁講座(現在は「レドモンドの
基本は格言にあり」)と、「NHK杯囲碁トーナメント」の解説です。
その他にも「女流棋士☆気ままにエッセイ」、「先崎学の桂馬の両アタリ」、「棋士もいろ
いろ」など楽しい読み物があり、毎月楽しみにしています。



2008-06-03 第63期本因坊戦第2局/「重厚流」で秀紳2連勝

 兵庫県新温泉町で5月27日から行われた第63期本因坊決定戦七番勝負の第2局は
本因坊秀紳(31)が挑戦者の羽根直樹九段(31)に白番中押し勝ちを収め、2連勝した。
第3局は6月11、12の両日、北九州市門司区の門司港ホテルで行われる。
 秀紳が第1局同様、無理をしない“重厚流”の打ち回しで快勝。4連覇に向け、開幕から
好ダッシュをみせた。

<本因坊秀紳の話>
 1日目は決まりがついていないところが多く、難しいと感じました。その後は仕方のない
展開でしたが、右辺を囲って残ったと思いました。

<羽根九段の話>
 序盤の作戦がおかしかったかもしれません。その後は常に堅い手を選ばれて、ずっと
悪かったですね。

            (毎日新聞より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

高尾本因坊がおおらかな打ちぶりで局面をリード、終盤は明るい形勢判断で寄り切った
一局のようです。
「心・技・体」とも充実ぶりがうかがえますが、国際棋戦での不調がウソのように思えます。

一方の羽根挑戦者、流れがチグハグな感じです。
父上の羽根泰正九段は勢力重視の「高中国流」で相手を圧倒する棋風でしたが、子息
の直樹九段は細やかなところまで神経が行き届くという印象です。

この「細やかな神経」が骨太の高尾本因坊に押されているような気がします。
「鈍感力」というのがありましたが、時にはこういう開き直りも必要かも・・・。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は兵庫県新温泉町、湯村温泉の「佳泉郷・井づつや」。
山陰の名湯「湯村温泉」は、兵庫県北西部、日本海側の山陰地方に位置し、今から
およそ1150年前に慈覚大師によって発見されたと伝えられている古湯 。

NHKのテレビドラマ「夢千代日記」の舞台、ロケ地としても有名だそうです。
「夢千代日記」といえば吉永小百合、少女時代から現在に至るまで日本を象徴する
ような女性像を演じてきました。
現在、青春を謳歌する乙女たちも吉永さんのように、日本の心を大切にする生き方を
学んでほしいと思いますが・・・。



2008-06-01 少年少女囲碁大会/2008



昨日(5/31)は「少年少女囲碁県大会&認定大会」が行われました。
参加者は68名(昨年の同大会は56名)と微増の状況でした。

全国大会への代表決定戦は中学生が小沢君と北爪君、小学生は宮崎君と惣蔵君に
決定しました。
全国大会のレベルは高く上位進出は難しいと思われますが、大会までに研鑽し一つ
でも上を目差してほしいと思います。

   ◇   ◇

認定大会は5/6に「小中学校・囲碁団体戦県大会&認定大会」を行っており、間隔が
一ヶ月足らずでしたので日程的に問題かなと思いました。日程調整に難しいところは
ありますが、3ヶ月くらいの間隔はほしいところです。

小学生準優勝の惣蔵君はまだ2年生。父兄や指導者は全国大会出場の快挙で興奮
気味でしたが、本人はまったくどこ吹く風という素振りでした。

小学生低学年の出場者を見ていると、対局や勝敗より参加賞のクッキーやお弁当の
方に意識が向いているんですね。
まあ、どんな動機であれ大会に参加するところから、囲碁に興味を持ってもらえば結果
オーライかなと思います。


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