1990(平成2年)8月1日 | |
第2号 |
巻頭言 |
●「囲碁雑感」 囲碁副部長 福田康夫(試セ)
私が囲碁を始めたのは、高崎工場が出来て間もないS46年頃と記憶している。
それ以来20年間、囲碁部とその囲碁仲間の人々と長いお付き合いをさせていた
だいている。
最近はあまり熱心ではないが、昔は一時期夢中になった時期もあった。
私が幹事をやった頃、秋間梅林のとある白壁土蔵のある農家の庭先を借り、梅見
をしながら碁会を行い風流を楽しんだ。また、少林山達磨寺で冬の寒い中、座禅を
組んだり、精進料理を食べながら寺の中で碁会をやった覚えがある。その頃はそれな
りに楽しかったし、技を磨いて強くなろうという向上心もあったと思う。
碁を打つ人には、多かれ少なかれ必ず「碁敵」がいるハズだ。
私にも、このような囲碁の経歴を通して、良きライバル、ニックキ「碁敵」が自然に
発生し、20年間もの長い問お互いに<ニックキ相手>を努めたり、相手になっても
らったりしている。それは囲碁部のFさんであり、Sさんであるが、これからもおそらく
ずっと続いていくと思う。
囲碁はゴルフと同じで、プロではないから楽しむものと心得えているがその長続き
のコツは良き「碁敵」をつくることでないだろうか。
碁敵(ごがたき)は 憎さも憎くし なつかしき
▼今月の主な活動内容
◎高崎市勤労者囲碁大会
7月15日(日)、高崎の労使会館にて実施されました。
日立からは、福田、羽鳥、市川、武田、関根の五名がA(初段以上)、
B(1級〜3級)、C(4級以下)のうちB、Cクラスに参加しました。
Bクラスは武田が二位に、Cクラスは関根が一位に入賞し、おおいに奮戦しました。
今後、多数の参加を願います。
◎「アマ本因坊戦/群馬予選」に(た)より2名名出場
.
7月15日(日)、アマ本因坊戦(毎日新聞主催、日立協賛)の県予選が前橋
の県産業会館にて75名を集め開催された。
(た)から堀田、加藤の2名が出場、善戦むなしく両名とも緒戦で敗退した。
なお、優勝は高崎市の吉野延美さんで県代表として8月24日から行われる全国大会に
出場する。
◎NHK学園全国囲碁大会参加
7月29日(日)市ヶ谷の日本棋院で全国(関東甲信越)大会が開催された。
(た)より武田(3級)、関根(5級)が参加し、それぞれ2勝2敗の成績であった。
(なお3勝1敗、4勝は一つ上の段級認定証がもらえる)
本大会には講師でもある小林覚九段、孝之初段(兄)、小川誠子四段、他数名の講師が
熱戦の判定及び指導碁を行った。
初めての参加であったが有意義に過ごせた一日であった。
▼8月・9月の予定
◎囲碁部合宿の募集の件
囲碁部の皆さん恒例となりました囲碁部主催の夏季合宿大会を9月29日(土)〜30日(日)
に鬼石自然活用センターにて実施しますのでよろしくお願い致します。
なお囲碁部以外でも興味のあるかたはご連絡ください。
▼群馬囲碁情報
◎「高校囲碁選手権、群馬代表決定」
囲碁の甲子園と言われる「全国高校囲碁選手権・群馬県大会」が6月24日(日)開催された。
結果は次の通りで、7月30〜8月1日の全国大会に出場、活躍期待される。
▽団体男子=高崎高
▽団体女子=藤岡女子高
▽個人男子=石井拓(高崎高)、松島輝ニ(館林高)
▽個人女子=花木亜紀子(群馬女子短大付)
◎「少年少女囲碁大会、群馬代表決定」
小、中学生を対象にした少年少女囲碁大会の群馬代表が次の通り決定し、7月24日の全国大会
に出場する。
▽小学生=村松智之(高崎市北小、初段)
松永典之(高崎市京ケ島小5年 1級)
▽中学生=油井原大碁(高崎市並榎中3年、3段)
堀米明日香(高崎市高松中1年、初段)
▽全国大会結果
村松選手は1回戦勝ったものの2回戦で敗退、他の3選手はいずれも初戦で敗退。
全国のレベルの璧は厚かった。
◎「朝日アマ十傑戦全国大会」
7月28日(土)から行われた十傑戦全国大会で群馬代表、石井成幸選手は初戦で敗退、
小暮智選手は2回戦から出場し、初戦を制したものの、3回戦で敗退、県勢2選手は初日で
姿を消した。
なお、招待出場の原田実選手(日立)は7位にとどまった。
随筆 |
「烏鷺(うろ)」 武田正久(DECO)
昼休みに碁を打つようになって7年、昼食もそこそこに碁板に向かう。
私が囲碁を始めたのは高校3年生の時である。卒業後数年間ほとんど打たなかっ
たが(生技)の事務所が福利棟に移ってから再び始める機会を得た。
その頃は最も弱く、同レベルの人に毎日のように負けていた。覗かれても継がずに
大石を取られたり、隅(三、三)に打たれて、大きく生きられたりと黒星の連続であった。
何とかして強くなやたいと思っていた時、NHKの囲碁講座を見るようになった。この
番組はプロの講師が可愛いアシスタントと解り易く解説している20分の番組である。
この番組を見始めたある日、陣地の宣言で隅の守りについて解説していた。
それは「星に石を打った時、あと2手必要」、「小目に打った時、あと1手」、「三、三に打っ
た時それ自身で自分の陣地」の宣言ができる。この話を聞いて目からウロコが落ちる思い
であった。
それからは黒星が白星に、そして置石の数も6子、4子としだいに減り始めている今日
この頃である。
発行者:加藤正二 編集者:関根良英