1993(平成5年)12月21日 | |
第10号 |
巻頭言 |
●「囲碁との出会い」 船田 克 (東エレ)
私の囲碁との出会いは高校時代、父に誘われたのがきっかけで、二年後に互先で打てる
ようになった。その後はもっぱら「NHK教育TV」や「テレビ東京」の囲碁番組を見て楽しむ程
度でした。
入社後、二年ほどして(た)/生技で昼休み時間に囲碁がはやりだしました。この時の中心
メンバーは現囲碁部員でもあるTさん、Iさん、Aさん、Sさんでした。
この頃は、私が経験のある分だけ石を置いて頂いておりましたが、事務所が生技から(東
エレ/製作)に移った後はしばらく囲碁から遠ざかってしまいました。
昨年、囲碁部幹事のTさんより「四万温泉合宿」のお誘いを受け、大変楽しい時間を過ごさ
せて頂きました。これをきっかけに囲碁熱が復活し、連合の高崎地区予選大会にも出場させ
て頂きました。(力及ばず1勝2敗)
現在は、ブランクが大きく、ほとんどの方に石を置かせて頂いている状態ですが、細く長〜く
囲碁に親しんで行こうと思います。今後共、御指導の程宜しくお願いします。
『秋桜祭で囲碁部をPR』
日立会秋桜祭(旧芸術祭)は11月23日(火)〜26日(金)の4日聞、福利棟及び本館
〜福利棟廊下で文化専門部を中心に展示とPRが行われた。
囲碁部は
@スーパーファミコン、ファミコン、VTRによるデモンストレーション
A合宿・交流会・認定大会の写真および「季刊碁友会」の掲示
B初心者対象のアンケート
を行い、積極的に活動をPRした。
とくに関心をひいたのはスーパーファミコンの「ゴライアス」で、従来のソフトに較ベレベル
が高く、対局・詰碁とも実力アップに役立ちそうである。
『夏期合宿開催』
・日時:平成5年6月26日(土)〜27日(日)
・場所:藤岡市上日野「あずさの湯」
・参加者:10名
恒例の 「囲碁部夏期合宿」は6月26日(土)〜27日(日)に、藤岡市上日野の「あずさ
の湯」において10名が参加し、熱戦を糠り広げた。
「あずさの湯」は鮎川上流の静かな山間に位置し、豊かな自然とほのぼの温泉が心を
なごませてくれる。
合宿のメインである『囲碁合宿名人戦』はA・B、2ブロックのリーグ戦を行ない、上位2名
が決勝トーナメントで対戦する組み合わせである。
決勝では正統派のマイコン/加藤氏が最近めっきり腕を上げた品証/鈴木(優)氏を抑え、
優勝を果たした。決勝戦は深夜の一時に及び、最後は持久戦で加藤氏が競り勝った。
翌朝は自然を散策したり、自由対局を楽しんだりして帰路についた。
恒例になっているこの夏期合宿も四万・鬼石・妙幾等、いろいろな場所で行わわれてきたが
次回はどこで開催しようかと思案中である。
『韓国囲碁情報』
最近、韓国のニュースの中で囲碁に関連する次のような記事があった。
@韓国では千校の子供囲碁教室に、十万人が通っているといわれる。
A韓国の大学生が、来年活躍が注目される人を選んだアンケートで1位、金泳三大統領。
2位、金大中氏。外国人のなかでは4位にクリントン米大統領、7位にエリツィンロシア大統領。
そんな世界の政財界人のなかで、8位に韓国囲碁界のスーパースター李昌鎬(イ・チヤンホ)
が選ばれたという。
B韓国で50才以上の人の趣味ベスト1、2にランクされたのが碁と山登り。
囲碁の活況という面では、韓国、中国、が先行しいるようだ。囲碁ファンとしては日本の囲碁の
将釆が、大いに気になる今日この頃である。
(「週間碁」より抜粋)
『対外試合報告』
◎高崎地域勤労者・囲碁将棋大会
★7月4日(日) 於:高崎労使会館、(た)参加者(5名)
・本因坊リーグ 堀田 準健勝
・Aリーグ 加藤 準優勝
・Bリーグ 羽鳥 3位
◎連合高崎地区予選
★8月二22日(日) 於:高崎労使会館、(た)参加者(5名)
・Aクラス 掘田 3位
・Cクラス 羽鳥 3位
『月例会報告』
◎7月24日(土) ・参加者 (8名)
◆Aリーグ上位成績
山本 (マイコン) 3勝0敗
◆Bリーグ上位成績
小関 (総務) 4勝1敗
◎9月25日(土) ・参加者 (10名)
◆Aリーグ上位成績
山本 (マイコン) 3勝1敗
◆Bリーグ上位成績
羽鳥 (PKG) 3勝2敗
◎11月27日(土) ・参加者 (14名)
◆Aリーグ上位成紙
上山 (品証) 2勝1敗
市川 (生技) 2勝1敗
◆Bリーグ上位成績
杢屋 (生抜) 4勝0敗
日本棋院「段級位認定大会」挑戦
11月7日(日)、日本棋院市ケ谷本院において、「秋季段位認定大会」が開催された。
囲碁部からは7名が参加し、段位獲得に挑戦した。
その結果、羽鳥和夫氏(PKG)が4連勝、福田康夫氏(試セ)が3勝1敗で見事に初段
免状を獲得した。これは囲碁部において久し振りの快挙であり、他の部員にとって大い
に刺激となるトツプニュースとなった。
『初段免状獲得』 P K G/羽鳥和夫
囲碁を始めると誰でも初段になりたいと思うもので、私にとっても長い間の夢でした。
個人的に勉強してもなかなか上達しないもので、日立会のクラブ活動が活発になった
お陰で良い刺激になりました。
認定大会は大変楽しい大会です。気持良い緊張感と初めての対戦相手に戸惑いつつ
も、いつもとは違った自由な発想の手が浮かんで、碁を打つ楽しさがありました。
今回の手合いの中でも、何回も窮地に立たされました。しかし今回は、土壇場で良い手
が浮かび、粘りのある碁が打てました。お陰で「4戦全勝」という思わぬ好成続で昇段する
ことが出来、大変ラッキーな結果となりました。
私にとって多少なりとも上達したきっかけは、ライバルができて、「強くなりたい」という気持
ちがより一層、湧いてきたことでした。今後も良きライバル達と楽しみながらも競いあって、更
に高段位を目指してがんばりたいと思います。
『 「レッツ碁」 に部員の棋譜掲載 』
日本棋院発行の月刊誌「レッツ碁」の、「読者の棋譜診断・あなたのここを直せば強くなる」
というコーナーで、わが囲碁部の藤野氏と福田氏の碁が3頁にわたり掲載されました。その
最初の一頁を紹介します。解説は日本棋院プロ・中対秀仁九段。
20年来のライバルで、藤野さんは「正続派」福田さんは「力戦派」とのことです。
黒:藤野勝洋(1級) 白:福田康夫(1級)
禁断のマガリ
まず問題があったのは、左上ツケノビ定石のあとです。黒13はヒラきすぎ。
1図 黒1と堅くカケツいでaの隙をねらうか、あるいはヒラくなら、bの星下が
限度でした。
白14のマガリは中を厚くし、しかも先手ときているので、いかにもこう打ちた
くなる誘惑にかられますが、じつは大悪手です。黒15とノビさせ、Aの切り味を
失ったと同時に、逆に黒B、白C、黒Dをねらわれることになったマイナスははか
り知れません。黒13のヒラキすぎも、結果的に好形になってしまいました。
白14では単に16とヒラき、その後、
2図 白1の打込みをねらうべきです。黒2なら白3から7で、黒に打撃を
与えることかできます。
発行者:藤野勝洋 編集者:加藤正二