小倉節生の上海レポート/2006


2006/05/24 更新

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上海夕景




 
上海Report−2006/5月


2006年5月23日 17:19

上海日記 − 「中国文化---マッサージで健康に!」

                  2006/05  Renesas 小倉 節生

 中国では日本に比べると非常に安く快適なのが「マッサージ
(按摩)」である。絶対オススメです。

1時間足マッサージの後、さらに1時間全身マッサージをしてもら
うと、ほどよく疲れがとれる。これで100元〜120元(約1,500〜
1,800円)なのです。
ゴルフの後や出張に行って長時間乗り物に乗って帰った場合な
ど、家でごろごろしているよりマッサージに行ったほうがはるかに
リカバリーが速い。
うつらうつらしながらマッサージを受けているときなどは至福の世
界である。

     ◇   ◇

 上海にはマッサージ店はメッチャ多い。最近、また増えているよ
うに思える。ほとんど安全かつ明朗会計である。

 マッサージの種類では「足マッサージ」、「全身マッサ−ジ」、
さらに全身でも「オイルマッサージ」、そして中国医学療法に近い
「ボーカン」という口の狭いビンの中に油を敷き、火をつけて素早
く背中につけると、吸引力で背中の肉がガラスビンの中に食い込
む。これを利用して血行を良くする方法などいろいろである。

 店に入ると「これはどうだ?」とかいろいろ提案してくる。中国語
でありよくわからないが、20元だというので「OK!OK!」と言っ
たら、足の爪切り、正確にはナイフで綺麗にカットしてくれる。これ
もオススメ!。
わからないときは書いてもらう、書いてもらえばほぼ見当はつく、
その上値段を聞いて安ければOK、高ければNOということにして
いる。

 ちなみに「美容」があるのは理髪店とマッサージ店がくっついた
タイプのものである。看板は同じようであるが店内がピンク色の
店がある。これはちょっと違ったタイプの店なので注意して入って
ください。また、この種の店の女性はお化粧をしていますから。

     ◇   ◇

 マッサージ師もライセンスがあり、正式には専門学校で2年間
勉強をし、試験を受けて高級、中級、初級の資格をとるのだそう
だ。普通、中級の人が多いようであるが、まだこの認定書なるも
のをみたことがない。
しっかり勉強をしている人の場合はツボをよく心得ているし最高
である。こういう人に当ると次回から絶対指名するに限る。
指名料金は不要です。

 安い店では若いマッサージ嬢が多く、中には未婚の女性もいる
が、田舎から出てきて結婚して共稼ぎの人が多い。
免許などはもちろん持っていない(と思う)。概して力が弱いので
マッサージを受けながら寝るにはうってつけ。

 いつも中国語の勉強を兼ねて生活などの話を聞く。だいたい
12時間労働で休日は月2回、給料は1,000元〜1,500元
(15,000円〜22,500円)くらいが相場のようである。
当然、保険には入っていない人がほとんどである。

 以前も書いたが、夫婦二人で日本で言う「4畳半」くらい、部屋
には冷蔵庫もなく、TVと電子レンジとほんの少しの家具があるだ
け。正月などに田舎に帰るときは家財道具一式がバッグに入って
しまうような生活である。

 このように書くと、すごくわびしい生活をしているように思うかも
しれないが、皆な明るいしクヨクヨせづによく働いている。もちろん、
客のいないときはボーっとTVを見ているか、寝ているが。

 彼女たちの将来について聞いたことがあるが、決して上海で一
旗あげようなどというのではなく、田舎に帰って家族一緒に暮らす
とか、小さな店を田舎に作りたいが多い。ズーッと上海で暮らした
いという人にはあたったことがない。

     ◇   ◇

 マッサージをして帰ってくると、身体の疲れをとるだけでなく彼女
達から元気をもらって帰ってくることがよくあり、私にとって、「マッ
サージ」とは心身とも元気にしてくれる場所でもある。

 みなさん、中国に旅行される時は「マッサージ」に行くことをお勧
めします。ホテルの中のマッサージもいいが200元くらいを持って
チョット外に出て、近くのマッサージ店に行ってみてはいかが?

 小さな冒険と中国人の生活にふれてみると新しい発見がある
かも。

























 
上海Report−2006/4月 (No.2)


2006年4月23日 10:07

  上海日記 − 「中国文化---タクシー事情」   2006/04

                          Renesas 小倉 節生

 中国のタクシーは日本に比べると、ちょっと汚いが、「非常に安
い」ので下駄代わりになっている。下駄だからというのではない
が、晴れた時は簡単に使える。しかし、雨になるとなかなか履く
のが難しい実情である。

 上海や北京では初乗りが10元、それ以降1元づつアップしてゆ
く。近場で乗ることが多く、だいたい10元〜15元のことが多い。
感覚的に、日本の10分の1である。

 このように安いのはつまり運転手の給料が安いからであり、
だいたい2,000元〜3,000元/月(3万円〜5万円)程度のよう
である。
 上海で安い給料に甘んじている職業は「外地人」といい、上海
出身以外の人が多いが、タクシーの運転手は上海人が多い。
 日本と同じくタクシーの運転免許は普通より難しく、取得にもお
金がかかる。収入もまだましな方かもしれない。また、地名を知っ
ていることが当たり前なので上海人が多いのであろう。
 まだNAVIをつんでいるようなタクシにはお目にかかったことは
ない。きっとこんな高いものを入れるより運転手を募集するほうが
安いのであろう。

 雲助ではないが運転手の態度は一般的に悪い。私の中国語
の発音が悪いこともあるが、なかなか一発で行きたい所に行って
くれない。心の中で「俺は客だ!」と思っても、汗をかきつつ何回
も行き先を繰り返すはめになる。
 この種の不良運転手には「聞こう/理解しよう」とする姿勢に欠
けているのだ。しかし、間違えて遠回りした場合などは途中でメー
ターを立てて費用を請求しないようにする優しい方もいる。

 例え良い運転手であっても、運転自体はいたって乱暴だ!。
いやきっとこれが彼らにとって普通の運転なのであろう。とにかく
「神風タクシー」極まりない。
 前の座席に乗ると、結構スリルを味わうことができる。是非、皆
さんお試しください。シートベルトは強要されないので、よりスリル
を味わいたいかたにはお勧めしません。

     ◇   ◇

 上海の場合、道路が混んでいることが多いせいか大事故は少
ないようだ。乱暴な運転に加え、交通マナーの悪い自転車、バイ
ク、歩行者が目一杯に走っている。信号ルールより感覚で走る。
「アウンの呼吸、間合い」が大切なのである。

 最近の交通ルールで歩道などでは歩行者優先といわれている
が、実際は自動車優先なのは常識である。従って車の間をぬって
歩道を渡るのが当たり前なのだ。これに逆らっては道路の横断は
何時までたってもできない。

 万が一死亡事故につながった場合、運転手が入っている保険
(自賠責)で支払われるのは4万元(約60万円)程度なので、こ
ちらが正しくとも相手は止まってくれないことを前提に、絶対車と
喧嘩をしてはいけない。

 また、どこに行っても英語を話せる運転手は皆無である、自信
をもって言ってもいいだろう。最近北京でのオリンピックを控え、
運転手に言葉の特訓をしているようであるが、マア無理だろう。
唯一の方法は英語が出来るタクシーの値段を上げ、収入が多く
なることだけだ。
 それより運転手の心構えや態度改善の教育の方が、よいので
はないかと思う。

     ◇   ◇

 もう一つ地方に行って忘れてはならないのが、三輪車タクシー
や自転車タクシーである。上海や北京で見かける事はなくなった
が、地方都市に行けばまだまだある。正式には違法行為だそう
が、どこでもある。中国的なのだ。農民のアルバイトのようなもの
と考えればいいのだろう。

 我々にはビジネス用途ではなく、時間のあるときの観光用途や
フブラブラ歩いた後ホテルに帰るときくらいにしか使えないが、地
元の人は買い物帰りに疲れたからチョット、といったところだ。

 大体2、3元〜5元程度で、値段は乗る前の交渉で決まる。
話す言葉も地方語の人がほとんどで、私のような下手な標準語
はなかなか通じないので言いなりに支払うが、安いのでマアいい
かとなる。

 車道を大変邪魔であるが堂々と走っている。さすがのタクシー
も一目置いているように見受けられ。、しかしちょっと危ない。

     ◇   ◇

タクシー料金についてであるが、先日四川省の省都である成都
(人口約1,000万人)に行った。初乗りは4元だがアップしてゆく
距離は短いように感じた。地方地方で計算方法が少しづつ違っ
ているようである。

 因みに青島などでは初乗りは7元である。一般的に大都市は
ほとんどのタクシーが乗るとメーターを倒して走るので問題ない。
しかし、地方の飛行場や列車の駅に行くと、普通のタクシーであ
るが「雲助タクシー」も時々出くわす。乗ったときにしっかり確認
しておくことが大切である。











 
上海Report−2006/4月 (No.1)


2006年4月7日 10:00

上海日記 − 「中国文化---最近飛行機事情」   2006/04

                          Renesas 小倉 節生

 飛行機に乗る機会が結構多い。自分は列車の方が好きだけど、
中国は広い上に列車がまだまだ不便だから、飛行機を使わざるを
えないといったところだ。

 上海から中国内主要都市(北京や香港、成都、西安など)に行く
のに大体、2時間〜2.5時間で行くことができる。東京に行くのと
それ程変わらない。

 しかし国内の場合、航空運賃はぐっと安い。例えば北京まで2時間、
運賃は普通往復で1,500元(2万2千円程度)である。安売り切符も
ある。いつも買えるわけではないが、これだと1,000元くらいとなり
上海−北京の列車運賃と変わらない。

 中国国内での移動だから、当然中国国内の航空会社である。
東方航空、南方航空、上海航空など10社以上ある。値段の競争は
しているようだが、後で書くサービス競争はないようだ。

 小生がよく使うのは東方航空であるが、仲間内での評判はあまり
良くない。理由はいろいろあるが、まず突然のキャンセルが時々ある。
これはお客が少ないとその便をキャンセルし、次の便に回すからある。
従ってどの便も大抵満席に近い。不思議なくらい満席だ。

 私がそれでも使うのは便が多いからである。中国で正規の切符を
買っていて突然変更する場合、同じ飛行機会社だと問題ないが、別
の飛行機に乗り換えるのはほとんどできないといっていい。

 その次が遅れである。私の場合最高8時間半というのがあるが、
駐在している人は多かれ少なかれ経験している。
飛行規則がないのか、飛ぶと決めたら夜中になっても飛ぶ(払い戻し
やホテル確保が面倒ということだと思うが・・・)、昨年夜10時頃到着
の予定が、朝3時頃だったとぼやいている人がいたが、むしろ大変な
のは迎えに行く方である。

 乗る方も、待っている方も「何時になったら飛び立ちます」といった
正確な情報が出てこないので、イライラするのであるが、とにかく出て
こない。しかし、最近遅れの理由、「機材遅れ」とかの説明が入るよう
になってきた。本当かどうかは「?」であるが、進歩している。

 出発が遅れる場合飛行機に乗る搭乗口の側でジッと待っている。
これは、突然搭乗口が変わることがあるからである。しかもその時は
早口の中国語の説明しかない。絶対寝てはならない、周りの人を見
ていなくてはならない。周りが動き出すと、その人に恥も外聞もなく
切符を見せて確認をする。万が一寝ていても誰も起こしてくれるとは
思えない。
また、大幅に遅れる場合、やおら弁当がチェックイン・カウンターの
そばに並ぶ。説明はない。知る人のみ知る。それに乗る予定の人は
チケットを見せれば「はんこ」を押される代わりに、飲み物と弁当が
一緒にもらえるのだ。
あまり美味しいものではないが、もらえないと損をした気になるだけで
はなく、腹が減るのでありがたくいただくようにしなくてならない。
飛行場内で食堂に行ったりしてその間に・・・、などと考えると食堂に
行っても美味しく食べられない。

 最近この機会が随分少なくなっているように思える、遅れの時間が
短くなってきているからである。
一般的に朝出発便はあまり問題ないが、夕方出発便の場合1時間
くらいの遅れに対しては決して怒ってはならない。この位の遅れは
読み筋でないと中国では長生きはできない。

 2〜3時間乗る場合、食事が出ることが多い。日本で国内便に乗る
ことが少なく比較できないが、中国のほうがサービスが良いのかも
しれない。
しかしサービスの質ははっきり言って落ちる。まず第一にスチュワー
デスのお姉さん。皆さん若い。最近は少し改善しているがまず搭乗
したときの挨拶に笑顔がない。「イラッシャイマセ」と中国語で言うの
だが心がこもっていない。作り笑いすらない。

 香港往復する場合「ドラゴンエア」という香港の飛行機会社を使うの
だが、まずスチュワーデスの着ている衣服が違う。おしゃれなのだ。
また、笑顔がなんともなく嬉しい。その上飲み物を聞く場合の質問が
軟らかいのである。

 衣服であるが、東方航空のお姉さんの着ているユニフォームを見る
たびに、私が中学の時の女生徒の制服を思い出すのである。色も紺
色だし、清潔ではあるが毎日選択してアイロンをかけると、表面がなん
となく「テカテカ」しているのである。

 なんと言っても一番大切なのは安全性である。余り事故の話は聞い
たことがないからキット問題ないのだろう信じている。
しかし、冬場、北のハルピンや長春などはマイナス20度の世界であり、
なんとなく心配である。

 先日、日本に帰ったとき、日本航空の定期亀裂チェックの整備不良
の話題がでていたが、中国では古い機種が多いので本当はチョット、
いや大変心配であるが、これまた信じるしかない。

 飛行機自体は日本より古い機種が多く、音楽を聴いたり映画を見る
楽しみは全くない。最近中国の貿易黒字削減のために100台?近い
飛行機を買ったというNEWSを聞いたが、今後が楽しみである。










東方航空




南方航空




上海航空






 
上海Report−2006/2月


2006年2月16日 15:47

  上海日記 − 貴陽への旅   2006/02

                          Renesas 小倉 節生

 2006年の春節を利用して貴州省貴陽市を訪問した。
「少数民族とアジア一の滝」、貴州秘境の旅である。

 貴陽市は上海から飛行機で約2時間半、山の盆地の真中にある。
出発したのは旧暦正月の1日の午後である。

到着後、貴陽市内の一番賑やかな「大十字」へ行った。上海とは随分
雰囲気が違う。田舎の雰囲気が一杯である。

 一人でブラブラとしていたが、正月のせいか道路の両側には「屋台、
屋台、屋台」、「人、人、人」である。屋台であっても「ゴー」という凄く
火力の強いガスを使って、オバサンが焼き飯作りに鍋を煽っている。
実においしそうに見える。この地方独特の魚や亀に加え、カエルも食
材として並んでいる。

 貴州には海がなく食材は川の物と野菜ばかりである。両側の歩道
は屋台の椅子でいっぱいのため車道を歩くしかない。危ないがこれも
中国風。

 このなかで一番の傑作は「無痛穿耳」という屋台店である。イアリング
を付ける耳に穴を空けているのだ。若い女性が並んでいる。もし、膿ん
だりしたらどうするのだろう等と思いながら、しばらく見ていた。
若い女性の不思議な行列だ。因みに両側1ケづつで5元(約75円)、
安い!

 この貴州は中国で2番目に貧乏な所だそうな、めぼしい企業もない。
名物と言えば三宝といって、「サルノコシカケ」、「天麻(人参の根)」、
「トチュウの樹の皮」、という自然物であるがそれ以外は少数民族や
人間が名物。

 しかし北京や上海に比べると空気や水もキレイで風光明媚なところ
である。年間の日本人訪問は2千人くらいと少ない。

 さて貴陽から西方向へ約150Km、「少し肥った筍」のような山が
ポツリ、ポツリ。しかも山には大きな樹がなく石ばかり。
その麓にある家は当然石造りで農地の境界も石である。良い粘土が
なくレンガもない。
石を綺麗に積んであるだけであるが、地震もないから問題ないのだ
そうだ。

 ここに「黄果樹」という有名な滝がある。規模はアジア一、眺望は
世界一、360度の角度から見れる滝である。すなわち、滝の裏側
からも見られる。滝の裏側に鍾乳洞の道があり、傘をさして滝を裏
側からも見るのである。すばらしい!

 しかしだ、この入り口に、でっかい「LED Display」表示があり大き
な声で広告がなされている。さらにこの滝に下りるのにアジア一番の
長いエスカレータが敷かれている(有料)。まさに中国らしい。

 日本の「那智の滝」と比較すると那智の方が高い上に周辺に神社が
あったりしてなんとなく荘厳な感じがする。一度中国人を連れて行って
比較意見を聞いてみたいものだ。

 翌日、今度は貴陽から東南へ約300Kmのところにある「苗族・
南花村」に行った。ここは「石の文化圏」ではなく「木の文化圏」である。
家々はほとんど木でできており、造りは日本の家とよく似ている。
廻りの景色も筍状ではなく、なだらかな山である。

 ここは苗族の村。牛を大切にし豚と鶏と一緒に暮らしている。
質素だがのどかな生活だ。鶏が外で喧嘩をしており、おじさんが豚に
餌をやっている。そばでおばさんが食べたリンゴの芯を餌として投げ
込んでいる。私には家の造りといい、ホッとする感覚である。

 家の周辺は棚田(段々田)、山の斜面に幾重にも田や畑が連なっ
ている。非常に綺麗である。

 しかし、一方大変な重労働で牛と人力だけしか頼れない。
これを今後も維持してゆくのは大変なことであろう。
農民が豊かになるであろう、5年後にもう一度来てみたいものだ。

 当然、ここで暮らしている人たちの基本は自給自足の生活である。
野菜と豚肉で作った自家製ソーセージ゙風の「ベーコン」は少し、しょっ
ぱいのだが実にうまい。ご飯と一緒に食べれば2〜3杯は軽くいける。

 ここでの昼食は魚の鍋が主食であったが、川魚でありイマイチ。
最後に地鶏の卵を使った日本風「おじや」を食べたが最高。今後この
南花村の名物料理に推薦したが・・・。
もう一つ、この地鶏の生卵で「卵ご飯」を食べてみたいものだ。

 みなさんも時間があれば行かれるといい、上海では見れない中国を
見ることができる。




■貴陽の概況

貴陽は中国南西部の辺境、雲貴高原東部に
位置している貴州省の省都で、政治、経済、
文化の中心地である。

昔から貴陽は竹が豊富で、竹で出来ている
楽器の“筑”の製作で名声を広めたため、略称
は「筑」という。
また、山地の丘の間に位置するため、“山の都”
という愛称がついている。

貴陽は漢族を中心に多民族が居住する都市で
ある。
苗、布依、トン、回族など30あまりの少数民族
が居住しており、彼らは、古来より素朴で濃厚な
民俗風情と民族文化を持っている。

ここのカルスト地形は成熟しており、地形は多種
多様である。
地上には、奇峰や緑の谷、山と水が織りなす
景色、地下にはおびただしい鐘乳洞が口を開き、
ほんとうに別世界だ。
山、水、林、洞窟、古寺などが渾然一体となって、
独自の高原の自然景観を形作っている。

国家級名勝の紅楓湖、省クラスの名勝、花渓、
百花湖、修文陽明風景区、息烽風景区がある。

■黄果樹瀑布

貴陽から西へ160キロ。カルスト地形が広がる
一帯に鎮寧ブイ族ミャオ族自治区がある。

その県城の西南15キロのところにある、白水河と
いう川にかかる滝が黄果樹瀑布である。
カルスト地形の大地が段をなし、白水河は黄果
樹で九段の瀑布を作るが、そのうち最も大きいも
のが黄果樹瀑布である。

高さは66メートル。幅は水量によって異なるが
通常81メートルくらい。
轟音が耳をつんざき、水しぶきが舞い上がり、
光の角度によって幾重にも虹がかかり、風の
向きでしぶきが光のなかをキラキラしながら流れ
て行く。





 
上海Report−2006/1月


2006年1月18日 9:45

上海日記 − 米国と中国について   2006/01

                          Renesas 小倉 節生

皆さん明けましておめでとうございます。

 米国に行って来ました。私の米国に対する意識が従来と変っている
ことに気がついた。これは明らかに中国に1年9ケ月いたことによるもの
にちがいない。

 まず、「肥満」である。一番最初に気になったのが米国人のお尻の大
きさである。いままで何度も米国で見ていたはずであるが、飛行機で
隣りに座られその威圧感に圧倒されてしまったため、改めて注目する
ようになったのかもしれない。またこんなでっかいジーンズがあるのかと
感心したりしている。

 当然食べる量、飲み物の大きさにも改めて差を認識する。中華の場合
数人で数皿を食べるのでわかりにくいが、米国では各人が自分で食べる
ものだけが前にあるからよくわかる。ステーキの大きさ、コーラのコップ
の大きさは今更いうまでもない。因みにコップサイズの大は2リッターです。

 中国人もよく食べるがそんなに太った人は少ない。何故だろう?
太る要因の一つと言われている穀物は双方ともそれほど沢山食べる
わけではない。中華のほうが油の使用量は圧倒的に多い。一方、甘い
ものと肉の量は米国の方が多い。もう一つ、食文化の違いはお茶とコー
ヒー&コーラである。

 小生思うに、上記のような物理的理由ではなく、それぞれの意識が違う
ことが主原因ではないだろうか。すなわち中国では太っていることが一種
の「恥じ」であるのに対し米国では「それも良し」と思っている。この差では
ないかと思う。

 レストランで一家4名らしい家族全員(女の子2名)が太っているのを見
かけたが、痩せようなどとみじんほどにも思っていないのであろう、しっか
り食べていた。

 でも太りすぎは健康にも見かけもよくない、絶対良くない。私も注意しな
くちゃ。我が家の体重計をディジタル式にし、毎朝数字でわかるようにしよ
うと考えている次第。

 もう一つ大きな違いはサービスとマナーである。米国はチップという大変
面倒なシステムがある、しかも15%程度が目安とのこと。元々の物価が
高いのに更に15%も上乗せしなければならない。しかも面倒である。

 しかし、食事時でのウェイター、ウェイトレスの態度は中国と段違いであ
る。顔・態度とも「食事を楽しんでください」調である。
一方、中国では「注文を聞く、頼まれた物を置く」だけが仕事のようであり、
「客?、そんなもんは知らん」調。これは両国のサービスに対する認識の
差が大きいことが根本原因であろうが、サービスについては是非米国を
見習ってほしいものだ。
このくらいやってくれるなら中国でもチップをだしても良い、と思うのは帰っ
てきてからますます感じている。

 安くて、味が良くて、サービスのよい中国って最高かもしれない。

もう一つ、米国では飛行機で座席を立つとき前の人からゆっくりと順序よく
座席を立っている。中国国内線では着陸するといきなり座席ベルトを外し、
携帯の電源をいれる人が多くいる。その上、一刻を争って飛行機から出よ
うとする。

 米国では体がぶつかりそうになると、必ず「Sorry、Excuse me」とくる。
挨拶と先を譲る習慣は大変気持ちが良いことに今回気が付いた。

 これは経済的に豊かな国とまだ発展途上の国との違いか、はたまた
文化の違いであろうか?

 それと空の蒼さが印象に残った米国であった。

                       /小倉


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