群馬囲碁年鑑 1997 | |
群馬県文化年鑑・1997年版より |
−−−− 目次 −−−−
1.囲碁の歴史(囲碁団体の設立/表彰)
2.主なアマチュア棋戦
3.その他トピックス
4.囲碁人物プロフィール/郷土出身棋士
5.日本棋院、普及指導員/支部一覧
1.囲碁の歴史
囲碁の歴史は古く中国四千年の昔に考案され、日本には奈良朝以前に伝来した。
本県における囲碁の歴史は定かでないが、明治・大正時代すでに相当の打ち手がいたよ
うに伺える。昭和に入り太平洋戦争が終わるまでは、棋力も現在からみるとかなり低かっ
たようである。
戦後、囲碁はスポーツ・文化の一環として普及、クラブも各地に誕生するようになった。
昭和30年代にはアマ本因坊戦、全日本女流アマ選手権戦、アマ十傑戦が始まり、昭和46年
には囲碁の殿堂「群馬囲碁センター」が設立された。昭和50年代に入リアマ選手権戦、全
国高校選手権戦、少年少女名人戦が行われるようになり、さらに日本棋院支部が各地区に
誕生、昭和52年には支部連合会が結成され、また、地方でプロタイトル戦なども盛んに行
われるようになった。
○日本棋院支部・棋友会・碁友会の設立
日本棋院では各地区の同好者の仲間づくりを進め、囲碁の普及発展を図るため、支部(会
員30人以上)、棋友全(会員10人以上)、碁友会(同)の設立に力を入れている。
○普及活動賞(昭和60年以降)
日本棋院では長年囲碁普及に功績のあった人の労をねぎらうため、普及活動賞などを設
け表彰している。
回 | 年度 | 氏名 | 支部 | 氏名 | 支部 |
第4回 | 昭和60年度 | 松村泰克 | 群馬県支部連合会 | 栗原雄蔵 | 伊勢崎支部 |
第5回 | 昭和61年度 | 加藤正之助 | 前橋支部 | 北村英吾 | 渋川支部 |
第6回 | 昭和62年度 | 山根波次 | 桐生支部 | ||
第7回 | 昭和63年度 | 高山博厚 | 前橋支部 | 高山大徳 | 前工支部 |
第8回 | 平成元年度 | 石下武 | 草津温泉支部 | 山下章 | 高崎支部 |
第9回 | 平成2年度 | 大島利蔵 | 太田支部 | 佐々木修 | 前橋営林局支部 |
第10回 | 平成3年度 | 荻原俊 | 藤岡支部 | 萩原義三 | 群馬県県支部連合会 |
第11回 | 平成4年度 | 西山光三 | 桐生支部 | 忰田光一 | 高崎西部棋友会 |
第12回 | 平鹿5年度 | 佐藤佐吉 | 嬬渓支部 | 須藤斉 | 高崎支部 |
第13回 | 平成6年度 | 福田実 | 伊香保支部 | 矢野守之助 | 甘楽支部 |
第14回 | 平故7年度 | 本間健雄 | 桐生支部 | 半田和民 | 安中支部 |
第15回 | 平成8年度 | 青柳吉雄 | 楽天亭支部 | 吉田勇 | 高崎支部 |
2.主なアマチュア棋戦(昭和60年以降)
年 | アマ本因坊戦 (毎日新聞社) |
アマ十傑戦 (朝日新聞社) |
世界アマ選手権戦 (日本棋院) |
女流アマ選手権戦 (日本棋院) |
||||
優勝者 | 地区 | 優勝者 | 地区 | 優勝者 | 地区 | 優勝者 | 地区 | |
昭60 | 沢田親光 | 新町 | 高山大徳 | 前橋 | 周東厚 | 桐生 | ||
昭61 | 小暮智 | 太田 | 亀井達弥 | 高崎 | 小暮智 | 太田 | ||
昭62 | 小暮智 | 太田 | 沢田親光 | 高崎 | 小暮智 | 太田 | ||
昭63 | 沢田親光 | 新町 | 長谷川義則 | 高崎 | 今井克躬 | 高崎 | 野村京子 | 前橋 |
平元 | 石井成幸 | 薮塚 | 石井成幸 | 薮塚 | 石井成幸 | 薮塚 | 諸田秋子 | 子持 |
平2 | 吉野延美 | 高崎 | 石井成幸 | 薮塚 | 小林一恵 | 前橋 | 野村京子 | 前橋 |
平3 | 石井成幸 | 薮塚 | 佐藤義栄 | 藤岡 | 高橋祐次 | 玉村 | 松岡和子 | 前橋 |
平4 | 小暮智 | 太田 | 石井成幸 | 薮塚 | 石井成幸 | 薮塚 | 江原房子 | 高崎 |
平5 | 石井成幸 | 薮塚 | 辻井一郎 | 高崎 | 木村真一郎 | 高崎 | 野村京子 | 前橋 |
平6 | 石井成幸 | 載塚 | 藤崎顕 | 高崎 | 宮正輝 | 前橋 | 野村京子 | 前橋 |
平7 | 石井成率 | 薮塚 | 小暮智 | 太田 | 篠田樹之 | 高崎 | 野村京子 | 前橋 |
平8 | 長谷川義則 | 高崎 | 石井成幸 | 薮塚 | 長谷川義則 | 高崎 | 野村京子 | 前橋 |
少年少女囲碁大会(日本棋院)
年 | 中学生の部 | 小学生の部 | ||||||
県代表者 | 学校名・学年 | 県代表者 | 学校名・学年 | 県代表者 | 学校名・学年 | 県代表者 | 学校名・学年 | |
平元 | 油井原大碁 | 高崎並榎中2 | 堀米明日香 | 高崎城東小6 | 村松智之 | 高崎北小3 | ||
平2 | 油井原大碁 | 高崎並榎中3 | 堀米明日香 | 高崎高松中1 | 松永典之 | 高崎京ケ島小5 | 村松智之 | 高崎北小4 |
平3 | 堀米明日香 | 高崎高松中2 | 松永典之 | 高崎京ケ島小6 | 村松智之 | 高崎北小5 | ||
平4 | 堀米明日香 | 高崎高松中3 | 松永典之 | 高崎高南中1 | 村松智之 | 高崎北小6 | 宮崎健志 | 中之条第一小6 |
平5 | 松永典之 | 高崎高南中2 | 村松智之 | 高崎一中1 | 三谷哲也 | 伊勢崎名和小2 | 堀米悠貴 | 高崎成東小5 |
平6 | 松水典之 | 高崎高南中3 | 宮崎健志 | 中之条中2 | 堀米顕久 | 高崎城東小4 | 三谷哲也 | 伊勢崎名和小3 |
平7 | 村松智之 | 高崎一中3 | 宮崎健志 | 中之条中3 | 三谷哲也 | 伊勢崎名和小4 | 堀米顕久 | 高崎城東小5 |
平8 | 堀米悠貴 | 高崎塚沢中2 | 宮崎明菜 | 中之条中2 | 堀米顕久 | 高崎城東小6 | 松永宣之 | 高崎京ケ島小6 |
団体戦
団体十傑戦 | 全国支部対抗戦 | ||
年 | 団体名 | 年 | 団体名 |
昭60 | 前工支部 | 平2 | 桐生支部 |
昭61 | 前工支部 | 平3 | 前工支部 |
昭62 | 富士重工チーム | 平4 | 高崎支部 |
昭63 | 桐生支部 | 平5 | 太田支部 |
平元 | 富士重工チーム | 平6 | 前橋支部 |
平7 | 前工支部 | ||
平8 | 太田支部 |
○関東甲信越静囲碁大会(昭和60年以降)
関東甲信越静囲碁連合会主催による一都十県の対抗戦(団体戦)は、昭和30年に横浜
で第一回大会が開かれて以来、毎年各県持ち回りで行われている。この大全はすでに四二
回を数える伝統ある大会で、各県アマ棋界の交流と親睦が図られている。
本県での大会開催状況
第三一回 | 昭和60年5月 | 上牧温泉上牧荘 |
第四一回 | 平成7年6月 | 伊香保温泉福一 |
3.その他トピックス
○新春囲碁トークの開催
昭和63年2月13日、群馬(高崎商工会議所ホール)と埼玉(浦和市さいたま共済会館)
の二会場でテレビ会議システムによる囲碁対局が行われた。対局は両会場で十人ずつの
選手が三手ずつ交代で打つ連碁で、ニューメディア時代ならではのユニークなもの。
本県選手は上条寛夫、岸仲哉、小島光男、真下七草、松岡和子、美細津文雄、南栄、茂
木和夫、山崎岳人、高山博厚。
○日本棋院囲碁セミナー(昭和60年以降)
第一四回(昭62年8月)水上
○女性囲碁クラブ「こまくさ会」の誕生
第二九回女流アマ囲碁都市対抗全国大全が平成3年香川県で行われ、初参加の本県チー
ム (松岡和子・江原房子・野村京子・久保田紀代子・手塚トシ子)がBクラス白組部門で
準優勝の快挙。これを機に県下の女性囲碁愛好家に呼びかけて、平成4年4月に「こまく
さ会(会長松岡和子)」が誕生した。その後も毎回出場優勝、準優勝を重ねその実力は高く
評価されている。毎月一回例会を開き全員の親睦と棋力の向上に努めている。会員は初心
者から六投ぐらいまで。全県下に会員を持つアマ囲碁界では著名の女流囲碁クラブである。
○県内で行われたプロ棋士戦(昭和60年以降)
年月日 | 場所 | 棋戦名 | 対局者 | 勝敗 |
昭和61年4月3日 | 高崎市ビユーホテル | 第24期十段位決定五番勝負第3局 | 小林光一十段・武官正樹 | 小林黒番中押勝 |
昭和61年11月5日 | 水上温泉水上館 | 第34期王座戦五番勝負第3局 | 加藩正夫王座・林海峰 | 加藤白番8目半勝 |
昭和63年7月30日 | 前橋市民文化会館 | 第8期NECカップ囲碁トーナメント戦 | 坂田栄男・趙治勲 | 趙黒番15目半勝 |
平成元年2月22日〜23日 | 伊香保グランドホテル | 第13期棋聖戦七番勝負第4局 | 小林光一棋聖・武宮正樹 | 小林白番6目半勝 |
平成4年11月10日 | 前橋市臨江閣 | 第11棋女流本因坊戦三番勝負第1局 | 中沢彩子本因坊・加藤朋子 | 加藤黒番3目半勝 |
平成4年12月5日 | 前橋市民文化会館 | 第12棋NECカップ囲碁トーナメント戦 | 趙治勲・山城宏 | 趙白番4目半勝 |
平成6年2月16日〜17日 | 伊香保グランドホテル | 第18期棋聖戦七番負第4局 | 小林光一棋聖・趙治勲 | 趙黒番中押勝 |
平成6年7月12日〜13日 | 月夜野町旅籠庄屋 | 第49期本因坊戦七番勝負第6局 | 趙治勲本因坊・片岡聡 | 片岡白番中押勝 |
平成7年5月20日 | 前橋市民文化会館 | 第15期NECカップ囲碁トーナメント戦 | 加藤正夫・中野寛也 | 加藤白番1目半勝 |
4.囲碁人物プロフィール/郷土出身棋士
○囲碁人物プロフィル
■松岡和子(昭和2年生)
元前橋地方・家庭裁判所判事。平成3年、女流アマ選手権県大会優勝。本県初の女性
囲碁クラブ「こまくさ会」の生みの親。同会会長。女性囲碁界の普及発展に尽くす功績は
大きい。六段。
■石井成幸(昭和14年生)
薮塚本町で理髪店経営。朝日新聞社主催第六回アマ十傑戦全国大会(昭和41年)で原田
実、菊池康郎の強豪を破り優勝。実力はプロクラスでその名は全国に知られている。
○郷土出身のプロ棋士
■日本棋院六段長原芳明 前橋市出身、昭和14年12月5日生。昭和27年前田陳爾九投に人
門。同34年入段。同52年六段。
■日本棋院五段大木啓司 前橋市出身、昭和40年8月11日生。小林光一九投門下。同62年
入段。平成8年五投。
■日本棋院四段筒井勝美 前橋市出身、昭和5年2月18日生。同15年木谷実九投に入門。
同22年入投。同54年四段。
■日本棋院準棋士二段柴田寛二 前橋市出身、
昭和16年9月10日生。同30年木谷実九投に入門。同40年初段。平成7年二段。
5.日本棋院、普及指導員/支部一覧
○日本棋院普及指導員
高山博厚 日本棋院前橋支部(前橋)
須藤 斉 日本棋院高崎支部(高崎)
和田匡史 高崎西部棋友会(松井田)
○県下の日本棋院支部など(平成8年9月30日現在)
支部名 | 支部長 | 連絡先 |
日本棋院群馬県 支部連合会 |
猪熊猛之 | 前橋市大手町3-2 群馬囲碁センター内 |
桐生 支部 | 西山光三 | 桐生市平井町2−16 |
館林 支部 | 長井章平 | 館林市成島町701−6 |
利根沼田 支部 | 小野喜与志 | 沼田市下久屋町661 |
前工 支部 | 田村功 | 前橋市岩神町2−23−22 |
前橋 支部 | 猪熊猛之 | 前椅市竜蔵寺町298 |
館林中央 支部 | 増山芳弘 | 館林市松原1−25−8 |
太田 支部 | 藍原幹雄 | 太田市飯田町1015 |
伊勢崎 支部 | 栗原雄蔵 | 伊勢崎市山王町436 |
前橋西 支部 | 守山俊朝 | 前橋市石倉町3−10−5 |
前橋営林局 支部 | 佐々木修 | 前橋市岩神町4−16−25 |
草津温泉 支部 | 石下武 | 草津町21−1 |
嬬恋 支部 | 佐藤佐吉 | 嬬恋村芦生田358 |
安中 支部 | 須藤耕平 | 安中市原市3−2−26 |
高崎 支部 | 吉田勇 | 高崎市下横町14−11 |
甘楽 支部 | 富岡秀世 | 甘楽町小幡161−1 |
伊香保 支部 | 福田実 | 伊香保町伊香保378 |
三洋電機関東 支部 | 松島光弘 | 大泉町坂田180 |
楽天亭 支部 | 青柳吉雄 | 沼田市高橋場町1882−16 |
藤岡 支部 | 荻原俊 | 藤岡市藤岡12−4 |
前橋広瀬 支部 | 関根満 | 前橋市西善町94 |
高崎西部 棋友会 | 忰田光一 | 高崎市藤塚町361−4 |
日立高崎 碁友会 | 藤野勝洋 | 高崎市西棟手町1−1 |
◆◆ 高山博厚氏 記 ◆◆